腕時計の読みもの

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PHILLIPSのSTYLEDオークションで注目されているロット4本と落札結果まとめ

PHILLIPS STYLEDオークション

本日12月5日にオークションハウスPHILLIPS(フィリップス)による『STYLED』オークションをニューヨークで開催されます。

オークションには、20世紀から21世紀までの最も珍しい時計を含む120本の時計が出品されますが、今回はその中から特に注目すべき5本をご紹介します。

STYLEDオークションとは

STYLEDは、PHILLIPSとラグジュアリーマガジンのThe Rake、そしてファッション通販サイトMR PORTERの協力により開催されるオークションです。

販売自体はPHILLIPSによるものであるため販売形式は通常と違いはありません。ですが、マーケティングとプレゼンテーションはThe RakeとMR PORTERによるものとなるため上手く行けば新規顧客を開拓できる可能性があります。

ロレックス サブマリーナ "ジェームズ・ボンド" Ref.6538

ロレックス サブマリーナ Ref. 6538 ビッグクラウン

最近では、ジェームズ・ボンドの時計として知られるこの時計が市場に出回るのは非常に稀になりました。

このロットは、ビッグクラウン(デカリューズ)と呼ばれる大きなリューズに厚みのあるケース、状態の良いブレスレット、オリジナルのベゼルと針そして箱と保証書、クロノメーター保証書と完全な状態での出品となります。

ロットナンバーは77で、予想落札額は300,000ドルから600,000ドルです。

落札額は、567,000ドル(日本円で約6,400万円)となりました。(2018年12月6日更新)

オメガ OT2398 クロワゾネ・エナメルダイヤル

オメガ OT2398 クロワゾネ・エナメルダイヤル

オメガ クロワゾネ・エナメルダイヤルは、18Kゴールドケースに美しいエナメル文字盤が特徴の自動巻き時計です。

エナメル技法の中でも最も上位にあたる「クロワゾネ」が採用されています。クロワゾネは、"分ける"という意味があり別名「有線七宝」と呼ばれます。文字盤を見てみるとモチーフの花の輪郭が金線で描かれていることが分かります。

1948年製のこの時計は文字盤もケースも修復や磨きなどは一切されていません。

この時計の特筆すべきは、70年以上経った現在も美しさが保たれたエナメル文字盤と一方で摩耗したゴールドケースが調和している点です。

ロットナンバーは62で、落札予想額は30,000ドルから50,000ドルとなります。

落札額は、56,250ドル(日本円で約630万円)となりました。(2018年12月6日更新)

パテックフィリップ Ref.5016R

パテックフィリップ Ref.5016R

パテックフィリップの5711Aや5164Aは非常に入手困難な時計であることで有名ですが、さらにもっと珍しく入手困難な時計があります。

それがロットナンバー7で出品されるパテックフィリップRef.5016Rです。1993年から2011年の間に生産された時計でこの個体は2011年と最終年に生産されたものです。

どんな時計か一言で説明するのであれば、「パテックフィリップの技術を総結集した時計」と言っても良いのではないかと思います。

世界三大機構であるミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダーそしてトゥールビヨンが搭載されています。さらにムーンフェイズも搭載されており、レトログラード方式の日付表示も特徴です。

さらに驚くべきはそのすべてをわずか37mmのケースに収められている点です。

パテックフィリップ Ref.5016Rのケースバック

裏返すと美しいムーブメントが表れます。トゥールビヨンをこれ見よがしに出さないあたりも逆に格好いいですよね。

ちなみにこの時計は、出品者の意向で、写真のシリアル番号は変えられています。文字盤上のシリアル番号は、下3桁を0に変更されておりムーブメントのシリアル番号も下3桁をぼかされています。

ロットナンバーは7で、落札予想額は300,000ドルから700,000ドルです。

落札額は、399,000ドル(日本円で約4,500万円)となりました。(2018年12月6日更新)

ロレックス ポール・ニューマン デイトナ Ref.6239 1969年のデイトナ500優勝賞品

ロレックス ポール・ニューマン デイトナ 1969年デイトナ500レース優勝賞品

オークションには必ずといっていいほど登場する時計の一つにポール・ニューマン デイトナがあります。そしてもちろん今回のオークションにも登場します。

今回のポール・ニューマンデイトナRef.6239は非常に良いコンディションを保ったロットですが、注目すべき理由はそこだけではありません。

このデイトナは、1969年のデイトナ500の優勝賞品でドライバーのLeeRoy Yarbrough(リーロイ・ヤーブロー)に贈られたものでもあるのです。

付属品としてロレックスUSAからの手紙が付属する点もユニークです。

ロットナンバーは13で、落札予想額は、150,000ドルから300,000ドルです。

落札額は、187,500ドル(日本円で約2,115万円)となりました。(2018年12月6日更新)

※写真はすべてHODINKEEより