腕時計の読みもの

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カスタムウォッチメーカー"アーティザンズドゥジュネーブ"とは

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先日トゥールビヨンを搭載したミルガウスのカスタムウォッチをご紹介し、非常に大きな反応がありましたが、今回はロレックスのカスタムウォッチを製造するArtisans de Genève(アーティザンズドゥジュネーブ / アルチザンドゥジュネーブ)をご紹介します。

アーティザンズドゥジュネーブとは

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アーティザンズドゥジュネーブは、2005年に設立されたスイスのジュネーヴに本拠地をおく時計工房で、カスタムウォッチを製作しています。生産本数は非常に限られており、顧客のニーズにあわせて熟練した時計師たちにより製造されています。まだ知名度はあまり高くなく特に日本ではほとんど無名と言ってもいいかと思いますが、一部のマニアの間ではデザイン性と高い品質に評価があります。

3つのシリーズからなるロレックスのカスタムウォッチ

アーティザンズドゥジュネーブは、オーデマピゲカルティエなどのカスタムも製造しているようですが、主にロレックスのカスタムウォッチに定評があります。そしてロレックスのカスタムウォッチは、大きく分けてTRIBUTE(トリビュート)、LAB(ラボ)、COLLAB(コラボ)の3つのシリーズに分類されます。

TRIBUTE(トリビュート)

TRIBUTE(トリビュート)は、現代のロレックスをカスタムし、非常に人気の高い往年のヴィンテージロレックスをベースとしたモデルを展開するシリーズです。

Tribute to 6263(トリビュートトゥ6263)

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ヴィンテージロレックスの中でも非常に高い人気を誇る「ロレックス デイトナ Ref.6263」のトリビュートモデルです。シルバーのパンダダイヤルとブラックベースの逆パンダダイヤルもラインナップされています。クロノグラフのプッシャーは、オリジナルの6263とは違ってねじ込み式ではありませんが、その分よりヴィンテージ感が強調されたモデルとなっています。

Tribute to 1019(トリビュートトゥ1019)

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1959年に登場した2代目のロレックスミルガウスRef.1019のトリビュートモデルです。1970年代までのモデルに見られた文字盤の表面のヘアライン仕上げや文字盤上のMILGAUSSの表記、針の形状、秒針の先端が赤くなったデザインなど忠実に再現されています。

Tribute to 6241(トリビュートトゥ6241)

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ロレックス デイトナRef.6241のトリビュートモデルです。Ref.6241は、ポール・ニューマンデイトナとして知られるモデルで中古市場でも非常に人気の高いモデルです。ポール・ニューマンデイトナは、白文字盤ですが、こちらはブラック文字盤です。赤い外周サークルやねじ込み式ではないクロノグラフプッシャー、そしてベークライトベゼル(プラベゼル)などオリジナルを再現したデザインです。

Tribute to 5513(トリビュートトゥ5513)

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ロレックスを代表するダイバーズウォッチ「ロレックス サブマリーナ Ref.5513」の中でも非常に希少価値の高いアラビアインデックスモデルのトリビュートモデルです。通常の5513は、バーインデクス仕様ですが、こちらはエクスプローラーのような「3・6・9」がアラビア数字となっています。リダンモデルとして純正ではないのではないかと疑われていたモデルですが、実際にロレックスがオーバーホールを受け付けていることで正真正銘の本物であることが分かったモデルでもあります。そんな5513アラビアインデックスを夜光塗料のヤケ感まで再現したモデルです。

Tribute to 6263 II(トリビュートトゥ6263 II)

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1960年代初頭に発売されたロレックス コスモグラフ デイトナ6263のトリビュートモデルです。アーティザンズドゥジュネーブによる2代目の6263のカスタムウォッチとなります。初代カスタムからは、クロノグラフのプッシャーがねじ込み式になるなどよりオリジナルに忠実なデザインに近づけています。ベースは、ステンレスのコスモグラフ デイトナRef.116520です。

Tribute to 6241 GOLD(トリビュートトゥ6241 GOLD)

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ロレックスデイトナRef.6241のトリビュートモデルです。先程のトリビュートトゥ6241の金無垢仕様で実際に存在していたモデルです。オリジナルは、14Kイエローゴールドのモデルが多いですが、一部に18Lイエローゴールドのモデルが見られます。カスタムバージョンは、ベースがロレックス コスモグラフ デイトナRef.116508となるため18Kゴールドです。

LAB(ラボ)

LAB(ラボ)は、アーティザンズドゥジュネーブのオリジナルデザインのモデルを展開するシリーズです。ロレックスのベースはそのままに実験的なモデルがラインナップされています。

Rough Matt Carbon(ラフマットカーボン)

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ロレックスサブマリーナRef.5513のアラビアインデックスモデルをベースとしたデザインで文字盤はカーボン仕様となりセラクラムベゼルの一部が赤くなったモデルです。

Rough Matt Diver(ラフマットダイバー)

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ラフマットダイバーカーボンの2作目です。アーティザンズドゥジュネーブが独自に開発したシーブルーカラーのセラミックベゼルが搭載されています。ダイヤルは、マットブルーのPVDコーティングが施されておりオレンジのインデックスとモデル名の印字がされています。

COLLAB(コラボ)

COLLAB(コラボ)は、その名の通りコラボモデルを意味しており、著名なアーティストのリクエストや共同開発されたモデルが展開されるシリーズとなります。

Spike Lee Cool Hand Brooklyn(スパイク・リー クールハンドブルックリン)

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映画監督、プロデューサー、作家、俳優であるスパイク・リーとのコラボモデルです。スパイク・リーによってデザインされたCool Hand Brooklyn(クールハンドブルックリン)は、ブルーとオレンジのニューヨークカラー(ニューヨークの旗は青、白、オレンジの三色旗)をベースにしたカスタムのデイトナです。クロノグラフのプッシャーまでもブルーとオレンジに分けられています。

レザーのNATOストラップとステンレスブレスレットが付属します。

Lenny Kravitz LK01(レニー・クラヴィッツ LK01)

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アメリカ人シンガーソングライターのレニー・クラヴィッツとのコラボモデルです。レニー・クラヴィッツは、20年以上時計を収集するコレクターであり、クラシックウォッチを好む同氏のアイディアが詰まった一本となりました。文字盤12時位置には"KRAVITZ DESIGN"と記されており、レニー・クラヴィッツによるデザインを表しています。

本モデルのベースとなっているのは、ロレックス デイトナRef.116523コンビモデルです。元のデイトナ116523のケースはブラックDLCコーティングされており、ベゼルはハンドメイドのゴールデンベークライトベゼルに換装されています。純正のストラップは取り外され、特別にデザインされケースに合わせたブラックのバレニアカーフのレザーストラップがついています。

ボックスにも非常にこだわりがあり、なんとJBL Bluetoothスピーカーが内蔵されており実際に音楽を聴くことができる仕様です。ケースの背面には、USBポートがありそこから充電も可能になっています。

Juan Pablo Montoya La Montoya(ファン・パブロ・モントーヤ)

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コロンビア出身のレーシングドライバー、ファン・パブロ・モントーヤ)とのコラボモデルです。F1、NASCARやインディカーなど様々なレーシングジャンルで活躍しました。

ベースとなっているのは、ロレックス コスモグラフ デイトナRef.116520です。最も特徴的なのは、スケルトンデザインの文字盤でモディファイされたロレックス4130ムーブメントを正面から確認することができます。

詳細は、以下の記事に記載しています。

『La Montoya』ロレックス デイトナのスケルトンカスタム登場!アーティザンズドゥジュネーブとファン・パブロ・モントーヤのコラボモデル - 腕時計の読みもの

まとめ

いかがだったでしょうか。購入した時計をカスタムするという方はあまり多くいませんが、カスタムウォッチがこれだけ格好良ければ自分の理想の時計を作るという意味でも演る人が一定数いるのは頷けます。

更に詳しい情報を知りたい場合は、アーティザンズドゥジュネーブの以下の公式サイトをご覧ください。

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