オークションハウスPHILLIPSは、ロレックス デイトナRef.6265の中でも非常に珍しいホワイトゴールドモデルを2018年5月競売にかけることを発表しました。
PHILLIPSオークションハウスとは
フィリップスは、世界中のコレクターが現代美術作品を中心に売買する目的で設立されたオークションハウスです。ニューヨークとロンドンに本社を置き、パリ、ジュネーブ、チューリッヒなど世界各国に展開し、現代アートから写真、デザイン、ジュエリー、版画まで様々な品を取扱っていることで有名です。
昨年ポール・ニューマン所有のロレックス デイトナRef.6263が腕時計史上最高金額(20億円超)で落札され話題になりましたが、これもフィリップスで競売にかけられたものです。
幻のロレックス"ユニコーン"デイトナ
そして今回PHILLIPSのオークションにかけられるのは、デイトナRef.6265の中でも"ユニコーン"の名で知られる非常に珍しい18Kホワイトゴールド製のモデルです。
出典: https://rolexpassionreport.com/
Ref.6265は1970年にはじめて登場し、Ref.6263と同じオイスターケースとねじ込み式のプッシュボタンが採用されていました。2モデルの違いは、ベゼルにアクリル(プラスチック)を採用したものがRef.6263で、ステンレスベゼルがRef.6265です。どちらも手巻きデイトナの最終モデルとして有名です。上の写真は、右がRef.6263で左がRef.6265です。
ご存知の通りビンテージのロレックスデイトナ(手巻きモデル)は、ステレス、18Kイエローゴールドとアメリカ市場でのみ発売された14Kイエローゴールドの3種類の素材展開のみでした。
このホワイトゴールドのRef.6265は、ドイツのディーラーの顧客のリクエストからロレックスに特注したもので1970年に製造され1971年に実際に販売された時計です。そのため世界にたった一つしかない幻のデイトナでありユニコーンの異名もその希少性の高さからきています。
よく見るとリューズがホワイトゴールドではなくステンレス製だということに気づかれるかもしれませんが、もとからこの形で生産されました。
また、ブレスレットは木の樹皮のような"バークフィニッシュ"と呼ばれるもので、後付けされたものではあるもののこちらもロレックス純正の非常に珍しいものになっています。
注目の予想落札価格は
出典: http://www.phillipswatches.com/
この幻のデイトナは、300万スイスフラン(およそ3.4億円)超で落札されると予想されています。時計一本の値段に数億円という価格ですが、昨今のビンテージロレックスで特にデイトナの異常なまでの市場人気からすれば驚くほどの金額ではないのかもしれません。
なぜ競売にかけるのか
出典: https://www.acollectedman.com/
この貴重なデイトナは、世界的な腕時計コレクターで"100 Superlative Rolex Watches"や"Patek Philippe Steel Watches"の著者としても有名なJohn Goldberger(ジョン・ゴールドバーガー)氏で、子どものための慈善団体へのチャリティーオークションとして提供されました。落札価格の全額が"Children Action"に寄付されます。ちなみにジョン・ゴールドバーガーという名前は本名ではありません。
同氏は、Hodinkeeの人気コーナー"Talking Watch"に出演しこのホワイトゴールドのデイトナも紹介されているので興味のある方は是非ご覧ください。
オークションは、5月ジュネーブでPHILLIPSが開催するデイトナをテーマにした"Daytona Ultimatum"オークションで出品されます。はたしてハンマープライスやいかに!楽しみですね!
基本情報
ブランド: Rolex(ロレックス)
モデル: Oyster Cosmograph Daytona
リファレンス番号: Ref.6265
ケースサイズ: 37mm
ケース素材: 18Kホワイトゴールド
防水性:50m(実測値不明)
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.727
パワーリザーブ: 50時間
駆動方式: 自動巻(スマート機能は充電式)
振動数: 21,600振動/時
石数: 17石
価格
定価: 不明