腕時計の読みもの

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NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bが登場、NH WATCH 飛田直哉氏による新鋭ブランドのファーストモデル!

Naoya Hida & Co. NH TYPE 1B

新たな日本発の時計ブランドが登場しました。その名もNaoya Hida & Co.です。

日本の新鋭時計ブランドでブランド発表と同時にファーストモデルとなるNH TYPE 1Bも同時発表されました。

3月2日にローンチイベントが開催され、私も実機をいち早く見せていただくことが出来ました。

今回は、Naoya Hida & Co.のNH TYPE 1Bを公式写真や私が撮影した写真を交えてご紹介いたします。

NAOYA HIDA & Co.とNH WATCHとは

Naoya Hida & Co.

NAOYA HIDA & Co.は、飛田直哉氏が手がける時計ブランドです。

時計をご紹介する前にキーマンである飛田直哉氏についてご紹介します。

飛田直哉氏は、1990年より複数の外資系専門商社においてセールスやマーケティングを担当されていた方です。担当されたブランドの中にはエテルナ、ジャガー・ルクルト、本サイトでもお馴染みのモーリス・ラクロアやヴァシュロン・コンスタンタン、ブレゲといった名だたるブランドがあります。

飛田直哉氏

その後、F.P.ジュルヌやラルフ ローレン ウォッチ アンド ジュエリーの日本における代表を務められた後、2018年3月にNH WATCH 株式会社を設立されました。

そして遂に2019年3月2日にNH WATCH株式会社による新ブランドNaoya Hida & Co.がローンチされることとなりました。

私は昨年の12月にとある時計コミュニティの会合でお会いしたのですが、本当に気さくな方で時計に関する多くのことを教えていただきました。

実はその際にはじめてNH WATCHについて教えていただき、先日のローンチイベントにもご招待いただくこととなりました。

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのローンチイベント

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのローンチイベント

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのローンチイベントは、3月2日(土)に都内某所にて開催されました。

様々な時計メディアの方々から飛田氏のご友人の方まで多くの来場者で賑わい注目度の高さを感じました。

ローンチイベントでは、実機を見せていただきながら飛田氏ご本人から直接紹介していただき、こだわりのポイントや制作秘話などをお話しいただきました。 

NAOYA HIDA & Coのローンチイベントの様子
NAOYA HIDA & Coのローンチイベントの様子

NH TYPE 1Bから伝わる細部へのこだわり

Naoya Hida & Co. NH TYPE 1B

いよいよNH TYPE 1Bを見ていきますよ。NH TYPE 1Bは、1930〜1950年代のヴィンテージ ウォッチのデザインを取り入れながら、37mmのサイズ感で作られた時計です。

最近の復刻版時計といえば、1960年代後期から1970年代の時計が多いですが、飛田氏が特にこの年代のデザインが好きということでこの路線で進めたのだそうです。

また、37mmのサイズも多くのヴィンテージ ウォッチが35mm以下であることを考えるとよりモダンなサイジングに近づけたことになります。

ブレゲ数字や美しい青針が特徴的なシンプルな3針です。

それでは早速詳しく見ていきましょう。

ケース

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのケース
NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのケースバック

ケースなどNH TYPE 1Bの素材には904Lステンレススチールが採用されています。

904Lステンレススチールは、高い耐食性を持つ半面、加工が困難なためロレックスなど極めて限られたブランドのみが採用していることで知られています。

飛田氏は、この904Lステンレススチールの採用にこだわっていたのだそうですが、やはり多くの加工会社に断られてしまっていたそうです。

そして最終的には、世界最高峰レベルの超高精度微細加工機を製造している碌々産業株式会社とコラボレーションすることで、加工困難な素材を数ミクロンの精度、かつ凹状のベゼルや、彫り込まれたロゴなど複雑な形状に工作することに成功したんだとか。

ケースは丸みを帯びた部分も多くありますが、ラグなどは実はエッジが効いたものになっており、ヴィンテージ ウォッチ好きの方にはたまらない仕様です。

リューズもヴィンテージ ウォッチに見られる少し大ぶりのオーバーサイズものが採用されています。18枚の歯のリューズによって心地よい巻き上げ感につなげています。

文字盤

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bの文字盤
NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのスモールセコンド

文字盤には洋銀(ジャーマンシルバー)が使われており、独特な風合いを醸し出しています。

そしてなんといってもインデックスが美しいのです。通常は、アプライドやペイントが主流のインデックスですが、なんとNH TYPE 1Bの場合は、熟練の職人によってすべて手彫りで仕上げられています!

彫り込まれたインデックス部分には、合成漆であるカシュー塗料が流し込まれています。昔の懐中時計などでは見られた手法なのだそうですが、コストがかかって意味がないと現代ではほとんど見ることがないものです。

懐中時計に関してあまり詳しくない私にとっては初めて見る仕上げ方でした。

文字盤外周の分目盛りは、別の素材で制作し文字盤に取り付けているのだそうです。こちらもカシュー塗料が流し込まれています。

ブルースチール針

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bの時分秒針

3本のリーフハンドも超高精度微細加工機によって削り出されたもので、それを手作業で研磨した後に熱を加えてブルースチール針にしています。

立体感のある美しい針は、よく見ると文字盤外周の分目盛りとぴたりと合うように先端が手作業で曲げられています。

文字盤と針の距離が近く思わずドーム風防の横からまじまじと眺めてしまいました。

レザーストラップとピンバックル

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのピンバックル

ストラップは、Galuchattai(ガルーシャテイル)製のブラウンのレザーストラップ仕様です。表面はベジタブル タンニング カーフで裏面はラバーとなっており、白ステッチで手縫い仕上げされています。

ピンバックルは16mmのヴィンテージスタイルでこちらもケース同様に904Lステンレススチールが採用されています。

ピンバックルの内側にNHと小さくエングレーブされているのですが、表面はあえてブランドロゴなどを出さずシンプルに美しく仕上げられています。

ストラップはアビエ式のため気分に応じて気軽にストラップ変更できるのも楽しいポイントです。

ムーブメント

内部に搭載されているのは、Cal.3019SSという手巻きムーブメントです。

Cal.3019SSは、ETA7750というクロノグラフムーブメントをベースとし、クロノグラフモジュールを取り払い手巻き仕様にしたものだそうです。

37mmのケースに収められるムーブメントとして最終的にこの直径30mm(14ライン)のキャリバーが採用されることとなったそうです。

コハゼとコハゼバネは新たに設計されており、それによってとても心地よい巻き味を実現しています。

実際にリューズを巻いてみたのですが、まず少し大きめのリューズが巻きやすく、巻き始めるとカリカリと心地よいフィードバックが指に伝わります。

定期的に自分自身で巻く必要のある手巻き時計だからこそこういった点は非常に良いこだわりだなと思いました。

ボックス

Legameの時計ケース

時計が収納される専用ボックスは、Legame(レガーメ)というブランドのイタリア産ベジタブル タンニング レザーのものです。

手作業による成形は温かみがあり、同様に染色も手作業で行われるためひとつひとつ風合いが違うとのことです。

いくつも時計を所有する時計コレクターは、しばしばボックスの収納場所に困ることがありますが、そういった部分を配慮してこちらのレザーボックにされたんだそうですよ。

ケースサイズ37mmは着用感も良好

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのリストショット

37mmというサイズ感は、最近のトレンドよりもやや小ぶりな時計ですが、欧米人よりも腕の細い日本人にとって36mm〜38mmの時計はジャストサイズに感じます。

元々メンズのサイズであったということもありますが、腕にのせたときにとても"丁度いい"のです。

特に最近ヴィンテージウォッチにハマっている筆者としてはまさにドンピシャのタイミングで登場した時計となりました笑 ほ、ほしいです...。

まとめ

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1B

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

実際に手にとって見せていただくと「これが本当に最初の時計ですか?」と思うほどの完成度の高さで、時計の細部に宿るこだわりから熱量をビシビシと感じる時計だなと感じました。

生産本数は5本を予定しており、うちの2本はそれぞれ飛田氏が所有されるものとディスプレイ用、そして残りの3本が販売されるものとなるそうです。

気になるお値段は、税抜き価格180万円です。

年間12〜15個程度の時計を受注販売し、2020年以降年間100本前後の自社製腕時計の製造販売を目標としています。

NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1B
NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bの文字盤
NAOYA HIDA & Co. NH TYPE 1Bのスモールセコンド

写真からも美しさは十分に伝わるかと思いますが、実機に触れてその熱量をぜひ多くの時計ファンの方に感じてもらいたいと思った時計でした。

本サイトでも菊野昌宏氏、浅岡肇氏やKikuchi Nakagawaといった日本の時計師や時計ブランドをご紹介してきました。日本発の時計ブランドがもっと盛り上がると良いなと思います。

今後のNAOYA HIDA & Co.が非常に楽しみですね。

最後に公式サイトと飛田氏のTwitterアカウントを掲載しておきます。

気になった方は公式サイトやTwitterを通して飛田氏に質問などされると良いかと思います。

公式サイト: NH TYPE 1B | NH WATCH

Twitter: 飛田直哉 Naoya HIDA (@naoyahidawatch) | Twitter

Facebook: Naoya Hida | Facebook

Instagram: @naoya.hida.nhwatch • Instagram photos and videos

仕様

ブランド: NAOYA HIDA & Co.
モデル: NH TYPE 1B
リファレンス番号: NH TYPE 1B
ケースサイズ: ケース径 37mm / 厚さ 9.8mm
ケース素材: ステンレススチール(904L)
防水性: 5気圧

ムーブメント

キャリバー: Cal.3019SS (ETA7750ベース)
パワーリザーブ: 45時間
駆動方式: 手巻き
振動数: 4hz 28,800振動/時
石数: 18石

価格

定価: 1,800,000円(税抜)

2019年3月2日から販売開始されています。