出典: Hodinkee
時計メディア各社がほとんどどこもそれほど注目していなかった時計が驚きの価格で落札されました。
パテックフィリップ Ref.2499 パーペチュアル カレンダー クロノグラフ ムーンフェイズです。それもただのRef.2499ではありません。
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今回競売にかけられたのは、パテックフィリップRef.2499の第1世代で、文字盤にロンドンの老舗ブランドアスプレイの文字が刻印されている唯一のダブルネームの個体です。さらに非常によいコンディションでした。
落札額は、3,915,000スイスフランで日本円に換算すると約4.4億円でした。これは過去に販売されたRef.2499の世界新記録です。
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それまでの最高額は、エリック・クラプトンが所有していたプラチナケースのRef.2499で2012年11月に3,433,000スイスフランでした。6年間の間トップに君臨し続けましたが、遂にその座を譲ることとなりました。
面白いことにその週に落札された時計は、アスプレイ2499だけが高額落札された時計ではなかったという点です。
クリスティーズでは、第1世代のRef.2499でSerpico y Lainoとのダブルネームの個体が3,252,500スイスフランで落札されています。また、同日に第3世代のRef.2499が672,500スイスフランで販売されました。
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実はこのアスプレイダブルネームのRef.2499は、過去にもオークションに登場しており、その際はサザビーズ経由で販売されています。
1990年代後半に元の所有者がこの時計を(おそらくディーラーに)に売却し、そのディーラーからコレクターに販売され、その後サザビーズに委託されたようです。2006年11月に1,773,206ドル(約2億円)の値がついたことで非常に話題になった。
オークションにかけられる商品は、2度目に登場する際には値が落ちることもありますが、この時計はそうではありませんでした。
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さて、この時計の歴史を踏まえて、サザビーズは、ジュネーブでのオークションで最も高価な時計を販売したことになりましたが、なぜこの結果は注目に値するのでしょうか。
販売額が2499史上最高額だったのはもちろんですが、もうひとつに意味がありそうです。ロレックスを例に上げてみましょう。
ロレックスのヴィンテージウォッチは近年非常に高騰していますが、中でも特にポール・ニューマンの人気が高まっています。ポール・ニューマンモデルは、いくつもの個体があり、バリエーションも豊富なため市場が生まれます。パテックフィリップのRef.2499は、この点でポール・ニューマンモデルに通づるものがあります。もし2つか3つしかないモデルであれば、そう市場は盛り上がりません。
もう一点今回の落札から分かる非常にシンプルなことがあります。
それは初期のさらに重要なモデルで特別な要素がある時計をマーケットが渇望しているということです。