腕時計の読みもの

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アンディ・ウォーホルとカルティエ タンク、スマホがあるのに腕時計は必要?

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カルティエ タンクを着用するアンディ・ウォーホル(ロンドン, 1975年)

出典: https://blog.crownandcaliber.com/

腕時計を着ける腕は、皆一本しかありません。両腕に着ける方であれば二本ですが。それでも時計愛好家は何本も時計を所有します。私も約10本ほど所有しておりその日の気分によって着用する時計を変えています。度々友人たちから言われるのは、「スマホがあるのに腕時計って必要?」ということ。確かにいつも自分の半径30cm以内に常にスマホがあるような状態ですし、正確な時間をいつでも確認ができますよね。今回は、アンディ・ウォーホルを例に時計の必要性を考えてみます。

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出典: http://blog.burrells.co.uk/

アンディ・ウォーホルがカルティエのタンクウォッチを愛用していたということは様々な写真を見て明らかです。そんな彼は時間を守るために着けていたわけではないようです。

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出典: https://blog.crownandcaliber.com/

2017年9月のNew York Timesの記事によれば、アンディ・ウォーホルは、以下のように話しています。

“I wear a Tank because it’s the watch to wear,”

日本語に直訳するのが難しいのですが、「タンクを着けるのは、身に着けるための時計だから」となるでしょうか。アンディ・ウォーホルと腕時計にまつわる話で多く聞かれるのは、彼にとって時計は「時間を見るためのものではなくファッションの一部として人から見られるためのものであった」ということです。そのため、彼が竜頭を巻き上げることは無かったと言われています。

Cartier Tank Solo LM

最近は、歩きスマホやながらスマホと言われるほど常にスマートフォンを手に持ち歩く世の中になりました。さらにはスマートウォッチが入り込んでくる中、もはや時計の「時間を知る」という実用性面だけのの存在意義は無くなっているのかもしれません。よく言われる話ですが、100円均一に行ってもチプカシと呼ばれるような数千円の時計を買っても100万円の時計を買っても機能は基本的には一つです。今の時刻を伝えるだけ。

時計、それも高級時計における価値はどこにあるのでしょうか。皆さんはどう思われますか?