シャネルといえば、バッグやシューズそしてジャケットなどのファッションや香水、化粧品などを取り扱う高級ブランドとしてよく知られていますが、過去数年に渡って同社が時計メーカーへと変貌を遂げつつあることをご存知でしょうか。
2000年に登場したJ12は、登場からもうすぐ20周年を迎えます。今年J12は、マニュファクチュールムーブメントを搭載し生まれ変わりました。
J12初のマニュファクチュールキャリバー搭載モデル
新作のJ12は、見た目部分は先代のモデルとほとんど変わりありませんが、若干の改良が加えられています。
シャネル特有の黒または白のラッカー文字盤の上にアラビア数字のインデックスが備えられています。
このアラビア数字インデックスは、セラミック製で美しくポリッシュされています。
また外周のミニッツサークルは、視認性を高めるためアワーマーカーの下部分にアクセントが加えられました。
また、ベゼルの端にあるノッチは30から40に増えています。
ケースサイズは肉厚の38mmでメンズ向けではありますが、数値的には女性が付けてもおかしくはないかと思います。
取外し可能なセラミックリンクブレスレットはトリプル・フォールディングバックルが付きます。
J12は、シャネルのスポーツウォッチであり防水性能は200mです。
続いていよいよ内部のムーブメントを見ていきましょう。
ケニッシ社のシャネル キャリバー12.1
昨年シャネルには、大きな変化がありました。
まずシャネルは、1910年の創業以来初めて決算を発表しました。また、カール・ラガーフェルド氏が逝去し、それによって同氏の右腕だったヴィルジニー・ヴィアール氏が後継となりコレクションを手がけていくことになりました。
そしてさらに注目すべきことにシャネルは時計製造においていくつかの大きな資産を獲得しています。
まず、シャネルがF.P.ジュルヌの株式を20%取得したこと。その前からもシャネルはローマン・ゴティエとベル&ロスへの出資を行っています。
そしてF.P.ジュルヌへの出資の数ヶ月後に同社のポートフォリオにムーブメントメーカーであるケニッシ(Kenissi)社の株式を20%獲得しています。
ケニッシ社は、チューダーのムーブメントを手がける企業として知られており、今年登場した新作のJ12は、そのケニッシ社製の自動巻きキャリバーを搭載しています。
ムーブメントの名称は、キャリバー12.1です。
このキャリバー12.1は、チューダーのMT5600系ムーブメントから派生したものです。フリースプラングや曲線を描くテンプ受けを見れば姉妹ムーブメントであることが分かるかと思います。
パワーリザーブは、ETA2892の40時間から70時間へと約2倍になり、COSC認証を受けています。
自動巻きローターの形状が非常にユニークですね。
新作のJ12はデザインこそ大きな変更はありませんでしたが、より良い仕上げを施し、ムーブメントにアップデートを加えました。
あえてこれまでのJ12のデザインから変更がなかったのは、これまでのファンを魅了しつつ新たな時計ファン獲得にもつながるのかもしれません。
基本情報
ブランド: Chanel (シャネル)
モデル: J12
リファレンス番号: Ref.H5697(ブラック)/ Ref.Ref.H5700(ホワイト)
ケースサイズ: ケース径 38mm
ケース素材: ブラックセラミック / ホワイトセラミック
防水性: 200m
ムーブメント情報
キャリバー: ケニッシ/シャネル キャリバー12.1
パワーリザーブ: 70時間
駆動方式: 自動巻
振動数: 4hz 28,800振動/時
石数: 28石
価格
定価: -
あわせて読みたい
その他のバーゼルワールドの記事は以下よりご確認ください。