ロンジンは、1832年にスイスのサンティミエで創業し現在も時計を製造し続ける老舗時計ブランドです。その長い歴史のなかで様々なモデルが生まれ、数多の賞を獲得し、様々な分野の著名人により使われてきました。
ロンジンは、これまでリリースしてきた過去のモデルを非常に重要視しているブランドの一つで、最近ではオリジナルモデルや往年の名機を復刻した「ヘリテージコレクションシリーズ」にも力を入れています。
サンティミエにあるロンジン博物館には、10,000点以上の歴史的な時計が所蔵されており、世界で最も古い時計を探すために定期的にコンペティションも開催されています。
これまでロンジンは、同社が製造した335個目の時計を現存する最古の時計として所蔵していました。ですが、最近になって日系アメリカ人のコレクターによって1867年に製造されたシリアルナンバーが183のサボネットタイプのシルバーの懐中時計を見つけました。
1867年はロンジンにとって重要な年です。サンティミエの通称「Es Longines」(細長い野原)で自社工房を開設しました。自社製のすべての時計の文字盤にロンジンの名が記され、また時計に番号が振られるようになります。そのためヴィンテージ時計のコレクターや時計メーカー自身がその懐中時計がいつ作られたものであるかを正確に把握することを可能にしました。
ロンジンがその時に作り出した時計の代表的なものには、翼のある砂時計のマークがムーブメントとケースの両方に刻まれており、また花の装飾と2つの空白のクレスト(紋)が前面に飾られています。
今回提供された懐中時計は、ムーブメントも正常に機能しておりメーカーにとっても非常に魅力的なものとなりました。