パッと見て美しいと感じるデザインってありますよね。そういったものは所謂『黄金比 』といわれる多くの人が美しいと感じる比率が使われている可能性が高いんだそうです。
パテックフィリップの時計のスモールセコンドの配置にもこの黄金比が使われているようです。現在販売されている現行モデルを元にそれを検証してみたいと思います。
現行モデルから検証
今回の検証には、こちらの永久カレンダーを搭載した『5320G-001』を例に使用します。
1940年〜50年代に創作され、パテック フィリップ・ミュージアムに展示されているタイムピースからインスピレーションを得た
(パテック・フィリップ公式ページから引用)
レトロな雰囲気の本モデルのデザインは、上記の引用のとおり過去の作品を元に作られたもので、おそらくRef.1526を参考にされているのではないかと言われています。
それでは早速検証していきたいと思います。
スモールセコンドが配置されるべき位置とは
パテックフィリップのスモールセコンドの配置の黄金比は、以下の手順で見つけることができます。
- インデックスを対角線に全て結びます
- 7時-3時を結んだ交差点上にスモールセコンドの中心を置きます
- 5時-7時を横に結んで二等辺三角形を作ります
- その中に円を描きスモールセコンドの円を作ります
- 完成です
スモールセコンドは文字盤のどこにあるべきか?
7時と3時を直線で結んだとき、文字盤の中心線と交差するところがスモールセコンドの中心になるべきだと私は思う。(Instagramの投稿から引用)
これがパテックフィリップが採用するスモールセコンド配置の黄金比と言われているようです。
黄金比を採用した様々な時計
このスモールセコンドの配置は、パテックフィリップだけでなく様々なブランドで採用されています。その一例を写真でまとめてみました。
パテックフィリップ カラトラバ Ref.96
出典: chuukotokei
ヴァシュロン・コンスタンタン トラディショナル 82172
A.ランゲ&ゾーネ 1815
フィリップデュフォー シンプリシティ
ローラン・フェリエ ガレ・マイクロローター
H.モーザー エンデバー
まとめ
やはりパッと見た時に「美しいな」「整っているな」と感じさせる文字盤には緻密な設計がありましたね。おそらくですが、まずはじめにケースがデザイン・設計され、それにあったムーブメントが開発される、この手順だからこそ美しい時計が生まれるのだと思われます。
これから文字盤を見る時にちょっと気にしてみると面白い発見があるかもしれません。
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