腕時計の読みもの

腕時計に関する様々な情報を「読み物」として紹介していく時計ブログメディアです。

エマニュエル・ギュエ本人がデザインした初代ロイヤルオーク オフショア クロノグラフがフィリップスに出品

ロイヤルオーク オフショア 25721ST.OO.1000ST.01

エマニュエル・ギュエ本人がデザインした初代ロイヤルオーク オフショアが11月にフィリップスで行われる「ジュネーブウォッチオークション:エイト」に出品されることが発表されました。

初代ロイヤルオークオフショア

初代ロイヤルオークオフショアをデザインしたエマニュエル・ギュエ

1993年、ロイヤルオークの20周年記念モデルとして「ロイヤルオーク オフショア」は、その年のバーゼル・フェア(現バーゼルワールド)で発表されました。当時のCEOステファン・ウルクハート(後にオメガCEOとなる)が、まだ22歳だったエマニュエル・ギュエ(現EGスタジオ代表)に「ロイヤルオークを若い男性が着けたいと思うものにリデザインして欲しい」と依頼したと言います。ギュエは、当時を振り返り「私はまだ若く、腕時計でリスクを取ることを気にしませんでした」とフィリップスに語りました。

ロイヤルオーク オフショア 25721ST.OO.1000ST.01

今となっては当たり前のようになっていますが、1993年当時は高価でしかも大型のステンレススチールのクロノグラフをマーケットが望んでいるということは考えられなかったと言います。そのためオーデマピゲの内部でも大きすぎるために売れないだろうと言われ、またオリジナルのロイヤルオークをデザインしたジェラルド・ジェンタはオーデマピゲのブースに怒鳴り込んできたほどだったと言います。

42mmという当時としては驚異的に大きかったケースサイズから"The Beast"というニックネームが付けられました。この時計は、その後のスイス時計業界の腕時計の大型化というトレンドを示した一つの時計であったと言えます。

ギュエは、1990年代後半にオーデマピゲを去りフリーランスデザイナーを務め、ハリー・ウィンストン、ピアジェ、エルメスやロレックスのチェリーニラインなど様々な時計をデザインしています。

エマニュエル・ギュエ本人の初代ロイヤルオークオフショア

ロイヤルオーク オフショア 25721ST.OO.1000ST.01

これがギュエ本人が所有しているロイヤルオーク オフショア25721ST.OO.1000ST.01です。ケース、特にベゼルは摩耗から細くなっており、彼が実際に身に着けていたことを物語っています。タキメーター部分がオレンジのような褐色に変色しているのも見られますね。

ロイヤルオーク オフショア 25721ST.OO.1000ST.01のケースバック

ケースバックには、シリアルナンバーのNo039とロイヤルオークのシンプルなロゴが刻印されています。実はファーストモデルの最初の100本には「Offshore」の刻印が無く、この点でも非常に希少はモデルといえます。

2018年復刻モデル

f:id:martybear:20181014152008j:plain

画像提供: @bleu.blau.blue

初代ロイヤルオーク オフショアが誕生してから今年は25周年です。フィリップスの本件も非常に興味深いですが、オーデマ ピゲもSIHH 2018でギュエのオリジナルモデルを殆ど忠実に再現した復刻モデルとなるロイヤルオーク オフショア クロノグラフ・オートマティックRef.26237STをリリースしています。

f:id:martybear:20181014152725j:plain

画像提供: @bleu.blau.blue

内部のムーブメントは、自社製のキャリバー 3126/3840に変更されています。また、時計本体の厚みは僅かに増し、文字盤の色合いにも若干の違いは見られるもののデザインの多くの点については、忠実に再現されています。

各社が様々な復刻モデルをリリースしていますが、筆者が個人的に思うのは、なぜサイズ感まで同じにしないのだろうということです。そういった意味では、オーデマピゲは非常によく考えて復刻モデルをリリースしているブランドの一つであると思います。

想定落札額は?

ロイヤルオーク オフショア初代と2018年の復刻モデル

左からロイヤルオーク オフショア初代と2018年の復刻モデル

画像出典: Hodinkee

ここ数年で腕時計のオークションは非常に盛り上がりを見せているように思います。ポール・ニューマンのデイトナはもちろんのこと、ケネディ夫人のカルティエ、エルヴィス・プレスリーのダイヤモンド付きのオメガやロビン・ウィリアムズのハミルトンなどといったものです。著名人が所有した時計は、そうでなかった場合よりも特に高額になる傾向にあります。今回は、オリジナルのオフショアをデザインしたデザイナーエマニュエル・ギュエ本人の時計の出品となります。

現在の落札予想額は、41,000ドル〜81,900ドル(約460万円〜920万円)となっています。落札額がどのようになるのか非常に興味深いですね。

 

仕様

ブランド: Audemars Piguet (オーデマ ピゲ)
モデル: Royal Oak Offshore (ロイヤルオーク オフショア クロノグラフ)
リファレンス番号: 25721ST.OO.1000ST.01
ケースサイズ: ケース径 42mm / 厚さ 14.05mm
ケース素材: ステンレススチール
防水性: 100m

ムーブメント

キャリバー: Cal. 2226/2840(ムーブメントNo.369'370)
パワーリザーブ: 42時間
駆動方式: 自動巻
振動数: 4hz 28,800振動/時
石数: 54石

価格

定価: -

さらなる情報は、以下のフィリップスの公式サイトをご確認ください。

Phillips: CH080218, Audemars Piguet