2016年のアイコンクォーツ、そして当サイトでも大変反響の大きかった2018年のアイコン オートマティックに続いて2019年もアイコンシリーズに新作が追加されました。
今回新たに登場したのは、『モーリス・ラクロア アイコン ベンチュラー』です。
アイコンシリーズ初のダイバーズスタイルモデル
アイコンシリーズのラインナップに新たに追加されたのは、同シリーズ初のダイバーズスタイルのモデルです。
あえてダイバーズスタイルと呼んでいるのは、防水性能が300m防水あるもののダイバーズウォッチとしての規格をクリアしているわけではないためです。
カラーは、ブルーとブラックの2種類があり、それぞれステンレスブレスレットモデル、ラバーストラップモデルがあります。
2019年6月25日(火)からブルーモデルが先行して販売されます。
今回、本記事を作成するにあたって実機をお借りして1週間ほどレビューさせていただく機会をいただきました。
外観レビュー
ケース
ステンレスケースは、ケース径43mmにケース厚は11.6mmのサイズです。ケースは、表面にサテン仕上げが、面取りしたようなアングルの部分はポリッシュ仕上げが施されておりメリハリのある仕上げです。
ダイバーズスタイルの時計であり、逆回転防止機能がついたセラミック製ベゼルが搭載されています。ベゼル上のアーム部分には、10分単位のアワーマーカー付けられています。
アイコンベンチュラーのケースサイドを見てみましょう。
アイコンベンチュラーのケースの右側にはねじ込み式のリューズとリューズガードがあります。
ケース厚は、11.6mmとスポーツウォッチとしては標準的なサイズです。
ケースバックは、完全に密閉されています。裏蓋には、波模様のような鱗模様のような装飾があり、中央にはモーリス・ラクロアのロゴがエングレーブされています。
文字盤
アイコンベンチュラーは、光沢感を抑えたサンブラッシュ仕上げが施されています。
アイコンオートマティックは、クル・ド・パリ装飾が施されていましたがこちらはシンプルな印象です。
アワーマーカーは、12時位置が三角形、3時6時8時位置はバーインデックスでその他は丸い形状です。アワーマーカーの形状の種類が複数になるためクル・ド・パリ装飾よりもこちらの方がデザインバランスとして良さそうです。
また光に当てるとサンブラッシュ仕上げの光沢が反射して高級感を感じさせます。
夜光
アイコンベンチュラーは、ダイバーズスタイルの時計ということで、時分針とアワーマーカーに夜光塗料が塗布されており、夜間や暗所での視認性も高いです。
また、逆回転防止ベゼルの夜光は、数字部分にはありませんが、目盛り部分にはしっかりと付けられています。
ブレスレットとストラップ
ステンレス製ブレスレットと文字盤色にあわせたラバーストラップが付属します。
ラバーストラップは、モーリスラクロアのロゴが付いた肉厚なストラップです。
どちらもイージーチェンジャブルシステムが採用されており、簡単に着脱することが可能です。
モーリス・ラクロアのイージーチェンジャブル機能は、バネ棒にツマミが付いたようなものとなっています。
上のラバーストラップの写真を見ていただくと矢印が書いてあるのが分かるかと思いますが、このツマミ部分をスライドさせることで外すことができます。
イージーチェンジャブルの機能は、昨今ではヴァシュロン・コンスタンタンやカルティエといった高級ブランドでも採用されていますが、この価格帯の時計としては珍しいものです。
その日のファッションやシーンによって簡単にストラップ交換できるのは大きな魅力といえます。
実はこのストラップは、42mmのアイコンオートマティックと互換性があります。
私が所有しているホワイトモデルにラバーストラップを取り付けてみたのですがバッチリでした。これはつまり逆もできるということで、アイコンオートマティックのレザーストラップを取り付けることも可能です。
アイコンベンチュラーのラバーストラップは、ブルーとブラックの2色。そしてアイコンオートマティックのレザーストラップは、ブラック、ブラウン、ブルーの3色があります。組み合わせ的にあわせにくいカラーもあるかもしれませんが、こう考えると一つの時計で多くのバリエーションで楽しむことができそうです。
ムーブメント
搭載ムーブメントは、自動巻きキャリバーML115です。これはアイコン オートマティックシリーズで共通のムーブメントです。
ムーブメントは、自社製ではなくセリタベースのものにモーリス・ラクロア社が装飾など手を入れたものとなります。パワーリザーブは38時間です。
アイコンシリーズの特徴としてムーブメントにお金をかけるのではなく、その仕上げ部分にコストを割いている印象があります。
確かにムーブメントが自社製かどうかという部分に関しては、普段着用している分には気にする部分ではないという人が多いでしょうからこの価格帯で高級感のあるモデルを出そうと考えれば自然な選択なのかもしれませんね。
着用レビュー
実際に付けてみた画像がこちらです。いかがでしょうか。
ケースの数字感で見るとケース径43mm、ケース厚11.6mmとなかなかインパクトのあるサイズ感ですが、実際に着用してみると大きすぎるという印象はありませんでした。
私の腕周りは16cm〜17cm程度と細腕な方ですが、違和感なく付けられています。
ブレスレット仕様だとかなりズシッとくる重量感です。
こちらはシャツにあわせてみた画像です。ケース厚11.6mmはシャツの袖には収まらないサイズでしたが、ファッションとしてはアリだと思います。
ダイバーズウォッチをフォーマルシーンにあわせるというのは、割と当たり前になっているのでサイズを気にしなければ格好良く着けられそうです。
こちらはラバーストラップ仕様で着用してみた様子です。
個人的にはこのスタイルが一番気に入っています。適度な重量感で肉厚なラバーストラップもつけ心地は良好です。
ただ一点、細腕な私はストラップの一番奥の穴を使わなければならないため可能であればショートサイズのストラップがあればなと思いました。
総評
モーリス・ラクロア アイコン ベンチュラーをご紹介しました。
ベンチュラーは、ダイバーズ規格は無いものの300m防水があり日常生活だけでなくスポーツシーンでも活躍してくれるスペックそしてデザインを兼ね備えています。
気になる価格は、税抜きで245,000円です。
よりドレッシーなモデルを求めている方にはアイコン オートマティックをそしてダイバーズスタイルのよりスポーティーなモデルを求めている方はこのアイコンベンチュラーがおすすめです。
モーリス・ラクロアは、マスターピースコレクションといったハイエンドモデルも有するブランドですが、この価格帯の時計のクオリティでは突出するものがあると感じます。まだまだブランド名こそ一般的には有名ではないものの若い世代の最初の高級時計としてまた時計コレクターにとって気軽に購入できる遊びの時計としてもおすすめです。
気になった方は是非実機を店頭で触ってみてください。
基本情報
ブランド: Maurice Lacroix (モーリス・ラクロア)
モデル: Aikon Venturer(アイコン ベンチュラー)
リファレンス番号: AI6058-SS002-430-2
ケースサイズ: ケース径 43.0mm / 厚さ 11.6mm
ケース素材: ステンレススチール
防水性: 300m(3気圧)
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.ML115
パワーリザーブ: 38時間
駆動方式: 自動巻
振動数: 4hz 28,800振動/時
石数: 26石
価格
定価: 245,000円(税抜)
発売: 2019年6月25日(火)
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