時計デザイナーといえば、ジェラルド・ジェンタ氏の名を上げる人が多いですが、今回ご紹介するヨルグ・イゼック(Jorg Hysek)氏もまた素晴らしい時計デザイナーの一人です。
今回は、そんなヨルグ・イゼック氏がデザインした代表的な4つのモデルをご紹介します。
ヨルグ・イゼックとは
彼がデザインを手がけたブランドは世界的に有名なブランドが多くロレックス、カルティエ、エベル、セイコーなどがあげられます。
ヴァシュロン・コンスタンタン 222
出典: http://www.matthewbaininc.com/
ヴァシュロン・コンスタンタンの創立222周年にリリースされ後のオーヴァーシーズとなったスポーツウォッチ「222」です。
ロイヤルオークやノーチラス、そしてインヂュニアなどと似ていたため222は長らくジェラルド・ジェンタ氏によるデザインではないかと憶測されていました。ですが、2007年にヴァシュロン・コンスタンタンから公式に222がヨルグ・イゼック氏によるデザインであったことが公になりました。
尚、後に登場したオーヴァーシーズのデザインはイゼック氏ではなく、外部の時計デザイナーであるディノ・モドーロ(Dino Modolo)氏とVCのヴィンセント・カウフマン(Vincent Kauffmann)氏によるもの。
ヴァシュロン・コンスタンタン「222」については本サイトのこちらの記事もご覧ください。
ブレゲ マリーン
ブレゲといえばドレスウォッチや複雑機構を搭載した時計で有名ですが、スポーツモデルのマリーンもまた同社を代表する時計であるといえます。
1815年、アブラアン=ルイ・ブレゲはフランス海軍の公式サプライヤーとなりました。ヨルグ・イゼック氏は、軍用時計にインスパイアされブレゲのデザインコードを受け継ぎつつ現代的な時計へと作り上げています。
ブレゲマリーンは、1990年にデビューしモデルチェンジがなされてはいますが、現行モデルとして存在します。
ブレゲマリーンは、いくつかのバリエーションで展開しており、クロノグラフ、GMT、トゥールビヨンやレディースモデルがあります。また300m防水に逆回転防止ベゼルを搭載しラバーベルト仕様のダイバーズモデル「マリーンロイヤル」も存在します。
本サイトのブレゲ「マリーン2」のレビュー記事はこちらからご覧いただけます。
タグ・ホイヤー キリウム
出典: https://www.calibre11.com/
タグ・ホイヤーキリウムは、1997年にはじめて登場したシリーズです。タグ・ホイヤーは当時次のあらたなヒット作を狙いヨルグ・イゼック氏にデザインを依頼しました。
出典: https://www.calibre11.com/
前モデルのタグ・ホイヤー4000シリーズをよりモダンにするという課題を課され、キリウムは洗練さと汎用性のあるデザインへと生まれ変わりました。
キリウムは、2008年まで展開され、自動巻き、クオーツ、メンズとレディースモデルと様々なラインナップがありタグ・ホイヤーのヒット商品へと導きました。
ティファニー ストリーメリカ
ストリーメリカは、1930年代にアメリカで起こった産業デザイン運動にインスピレーションを得でデザインされ1993年にリリースされたモデルです。
出典: https://www.tiffany.co.jp/
先にご紹介したモデルからもみえるような特徴があらわれていますね。ブレスレットのスタイルやドーム型の大きめのリューズ、そしてスポーティな雰囲気がイゼック氏らしさが見られます。
生産本数が少なかったため今では中古市場でも探すのが難しい時計です。
まとめ
ヨルグ・イゼック氏はトップの時計ブランドのデザイン以外にも独自ブランドの立ち上げなども行っています。既に同社を辞められていますが、Hysekの名のもとで時計やペンなどが作られています。
現在はHysek Designというデザイン会社で様々なプロダクトに取り組まれているようです。
公式サイトは以下よりアクセスしてください。