腕時計の読みもの

腕時計に関する様々な情報を「読み物」として紹介していく時計ブログメディアです。

G-SHOCK 令和モデルが10名に当たるキャンペーン開催中!#平成最後のG撮り

GO With, 31→0. 終わりはあたらしい始まりだ。キャンペーン

カシオは、31年間の平成が終わり、新元号「令和」になるにあたってG-SHOCKの新プロモーション『GO With, 31→0. 終わりはあたらしい始まりだ。』を4月15日から開催しています。

そのプロモーション内で限定のG-SHOCKが当たる『#平成最後のG撮りキャンペーン』を開催しています。

#平成最後のG撮りキャンペーン

#平成最後のG撮りキャンペーン

平成の始まり、特に1990年代は「渋カジ」のブームとともにG-SHOCKは多くの若者を夢中にさせました。

タフな時計の代名詞となったG-SHOCKですが、平成から新元号の令和に切り替わることを記念して『#平成最後のG撮り』キャンペーンが開催されます。

『#平成最後のG撮り』は、抽選で10名にG-SHOCK 令和モデルが当たるキャンペーンです。

G-SHOCK 令和モデル

このG-SHOCK 令和モデルは、GW-M5610という定番モデルをベースに制作される特別モデルでケースカラーはブラックとホワイトの2種類です。

それぞれ生産本数は5本ずつとなります。(色の指定はできません。)

特徴的なのは、ストラップデザインでプロモーションタイトルの「GO With, 31 → 0.」があしらわれています。

またよく見るとストラップの先端には令和の文字がさりげなく印字されています。

参加方法とキャンペーン期間

参加方法は、非常に簡単でTwitterかInstagramから参加することが可能です。

以下、参加手順となります。

  1. 愛用しているお持ちのG-SHOCKの写真を撮影します。
  2. G-SHOCKのTwitterかInstagramのアカウントを投稿する前にフォローします。
    G-SHOCK 公式 Twitterアカウント
    G-SHOCK 公式 Instagramアカウント
  3. TwitterかInstagramのご自身のアカウントで1で撮影した写真をハッシュタグ「#平成最後のG撮り」を着けて投稿します。
  4. 当選者には、各SNSのDMで連絡が届きます。

キャンペーン期間は、2019年4月15日(月)〜4月30日(土)です。

期間中に愛用のG-SHOCKを投稿して激レアG-SHOCKを当てましょう!

 

さらなるキャンペーン詳細は、以下の公式ページをご確認ください。

g-shock-gowith31-0.jp

ローラン・フェリエ マスタークラス仕上げ編でブラックポリッシュを体験

ローラン・フェリエ マスタークラス 仕上げ編

先日「DKSHジャパンがローラン・フェリエの公式取扱いを開始」という記事を公開しました。そのローラン・フェリエからプレスレビューへのご招待を受け、実機に触れる機会をいただきました。

また、それだけでなく時計のムーブメントに使われるパーツの仕上げ体験「ローラン・フェリエ マスタークラス 仕上げ編」にも参加することができました。

今回は、その様子をご紹介します。

ローラン・フェリエの仕上げを学ぶ

ローラン・フェリエCEOのVanessa Monestel(ヴァネッサ・モネステル)氏

早速仕上げの工程の様子をと言いたいところですが、まずは座学でローラン・フェリエの仕上げについて学びます。

今回は、ローラン・フェリエのCEOであるVanessa Monestel(ヴァネッサ・モネステル)氏から直接プレゼンテーションを受けました。

当日は、ブランドの歴史から特有のムーブメントの種類や機構を学びましたが、本記事では仕上げを中心に書いていきます。

腕時計の仕上げには、いくつもの種類があります。ローラン・フェリエの時計には、大きく分けてマット仕上げと光沢仕上げの2種類の仕上げが施されています。

Matt Finishes (マット仕上げ)

Matt Finishes (マット仕上げ)

  • コート・ド・ジュネーブ
  • ペルラージュ
  • ギョーシェ彫り
  • 円サテン仕上げ

Shiny Finishes (光沢仕上げ)

Shiny Finishes (光沢仕上げ)

  • 鏡面仕上げ
  • 面取り

ローラン・フェリエは、これらの仕上げを使い分けることによってムーブメントの立体感と高級感を生み出しています。

ローラン・フェリエ マスタークラス 仕上げ編

今回は、ご紹介した光沢仕上げに分類される鏡面仕上げ「ブラックポリッシュ」を行います。ブラックポリッシュは、磨いた面が光を吸収し黒く見えるからそう呼ばれるそうです。

仕上げするパーツ

ローラン・フェリエ マスタークラス 仕上げ編で磨くパーツ

今回仕上げを行うのは、ローラン・フェリエのムーブメントに組み込まれる一つのパーツです。上の写真の赤枠部分の縦の直径わずか7mmと非常に小さなとコハゼ呼ばれるパーツです。

ローラン・フェリエのムーブメントに組み込まれる非常に小さなパーツ

英語では8 shaped clickと説明されたのでおそらく日本語では8の字型コハゼといったところでしょうか。

時計にはいくつもの小さなパーツが使われていますが、あらためて実物をみるとここまで小さいのかと驚きました。

仕上げのための道具

そして、作業に使用するのはこちらの道具類です。

ローラン・フェリエの仕上げに使う道具

  1. 作業マット
  2. キズミ
  3. 亜鉛板
  4. バフスティック
  5. 指サック
  6. 刷毛
  7. ピンセット
  8. ベンジン
  9. ブロワー
  10. ダイヤモンドパウダー(画像にはありません)

ブラックポリッシュの作業工程

作業工程は非常にシンプルです。

亜鉛板の上にダイヤモンドパウダーを付着させ、さらにその上にコハゼを乗せます。

そしてバフスティックでコハゼを押し付けるようにして擦りつけダイヤモンドパウダーによって研磨していくという要領です。

1. ダイヤモンドパウダーを亜鉛板に付着させる

ダイヤモンドパウダーを亜鉛板の上に載せる様子
ローラン・フェリエCEOのヴァネッサ氏から直接教わりました

ローラン・フェリエのCEOのヴァネッサ氏自ら乗せていただきました。

職人の場合はそんなに多く載せないそうなのですが、素人なので少し多めに。

作業工程をヴァネッサ氏に横で教わりました。

2. コハゼを亜鉛板の上に乗せる

コハゼをピンセットで掴む様子
コハゼを慎重に亜鉛板の上に乗せる様子

ピンセットをうまく使ってコハゼを慎重に亜鉛板の上に乗せます。

普段こんな細かな作業をしないためどうしても手が震えてしまいます。

亜鉛板の上にコハゼを乗せた状態

うまく乗せることができました。

写真から見てもその小ささが分かるのではないでしょうか。汚れのように見えているのがダイヤモンドパウダーで、これに擦ることで金属を研磨していきます。

3. コハゼを磨いていく

バフスティックを使ってコハゼを磨いていく

亜鉛板の上にパーツを乗せたら早速磨いていきます。

磨き方には2通りあるようで、バフスティックと呼ばれるクッション性の革が張られた木の棒を使用する方法、そして指サックを使う方法です。

自分の好みのやり方で良いとのことでしたが、バフスティックで行うほうがいくらかやりやすいと聞いたので素人の私は迷わずバフスティックで。

左右に擦るよりも上下に擦ったほうが仕上げやすいそうです。

バフスティックを使ってブラックポリッシュを行う様子

あとはひたすら擦りつけて磨き上げていくだけです。

他にも参加者の方が何人もいたのですが、皆さんしばし無言になり真剣に取り組まれていました。

室内には仕上げを行う際に金属同士が擦れる音だけが響きます。

ショリショリショリショリ...キュッキュッキュッキュ...

4. 汚れてきたらベンジンでクリーニング

コハゼをベンジンにつける様子
刷毛とピンセットを使い汚れを落とす様子

ある程度進めていくと段々とダイヤモンドパウダーと金属の汚れが目立ってくるのでベンジンで洗浄します。

コハゼをベンジンにつけて、刷毛を使って汚れを落としていきます。

洗浄が終わったらペーパーでベンジンを拭き取ります。

汚れが取れたらペーパーで拭き取るのですが、ピンセットで抑えながらブロワーで吹き飛ばすことで簡単に汚れを取ることができました。 

後は、3と4の工程を何度も繰り返し行っていきます。

5. 仕上がり具合をチェック

顕微鏡を使って仕上がり具合をチェックします

良さそうかなというタイミングで顕微鏡で仕上がり具合をチェックします。

やってみては確認しの繰り返しを行い磨き足りない箇所を確認しながら進めていきます。

私の仕上げはうまく出来ているでしょうか。

私が仕上げたコハゼ

こちらが私が実際に仕上げたコハゼです。

どうでしょうか。時計師の方とCEOのヴァネッサ氏には、素人にしてはなかなかの出来とお褒めの言葉をいただきました。(やったー!)

それでもやはり磨く際に入れる力を均等に入できていないため磨き足りない部分がどうしても残ってしまいます。やはりなかなか難しいですね。

ローラン・フェリエの職人が磨き上げたコハゼ

ちなみにこちらがローラン・フェリエの時計に組み込まれている実際のコハゼです。

パーツの縁の部分まで均等に美しく仕上げられていることが分かります。職人が磨き上げたパーツがいかに美しいかよく分かりました。

実はマニュファクチュールではないローラン・フェリエ

ローラン・フェリエ ガレ マイクロローター

私も最初勘違いしていたのですが、ローラン・フェリエは自社でパーツから全てを制作する所謂マニュファクチュールブランドではありません。

ローラン・フェリエCEOのヴァネッサ氏によれば、彼らは自分たちが他よりも優れている部分によりフォーカスしているのだそうです。

その優れた部分というのが、独自設計されたムーブメントそして本記事でフォーカスした仕上げなのです。

上に掲載している写真は、ローラン・フェリエ ガレ マイクロローターです。柔らかな印象を与えるケースが特徴的です。

丁寧にポリッシュされているため写真撮影が難しい時計でした。

ベゼルや右下のラグを見ていただければ鏡面に撮影者が映り込んでいるのが分かるかと思います。

もちろん自社完全生産ができているブランドは素晴らしいと思いますが、ローラン・フェリエの時計を通して全てのブランドがそうである必要はないのだと感じました。

まとめ

ローラン・フェリエの美しい仕上げが施されたムーブメント

いかがだったでしょうか。

見た感じはシンプルな工程で何だ簡単にできそうじゃないかと思われるかもしれません。私も最初はこれなら自分もできそうだと思いました。

ですが、実際にやってみるとそう簡単なものではありませんでした。

ローラン・フェリエの時計師がムーブメントを組み上げる様子

今回ローラン・フェリエ マスタークラスに参加したことで、同社のこだわり抜いた仕上げの姿勢や、その他多くの高級時計が職人達の地道な努力によって生み出されていることを身をもって知ることとなりました。

これまで時計を裏返してトランスパレントバックから除くムーブメントを見て綺麗だな美しいなと思っていたのですが、その感じ方の重みが増したように感じた体験となりました。

これからはこれまでと時計を見る目が変わりそうです。

GPHG ジュネーブウォッチグランプリ2018の受賞結果まとめ

GPHG Trophy

高級時計界のアカデミー賞と呼ばれ、時計業界で最も権威があるとされる「ジュネーブウォッチグランプリ」(Grand Prix d'Horlogerie de Geneve)通称GPHGが今年も開催されました。2018年の結果が発表されたので今回はその受賞結果をご紹介します。

GPHGとは

GPHG logo and trophy

この祭典には全てのブランドが参加しているわけではないため、今年発表された全ての時計が対象ではありません。比較されることを好まないブランド、受賞できないだろうと予想しているブランドや政治的な理由、長年不参加のブランドもあります。

GPHG ジュネーブウォッチグランプリ2018受賞モデル一覧

レディースウォッチ賞

f:id:martybear:20181110095831j:image

シャネル ボーイフレンド スケルトン

Chanel, Boy-friend Skeleton

ブルガリ、ピアジェといった非常に強力なブランドを抑えシャネルのボーイフレンドスケルトンがこのカテゴリを受賞しました。ダイヤモンドとスケルトンの自社ムーブメントを使用したエレガントで大胆なデザインです。

レディース複雑時計賞

f:id:martybear:20181110095854j:image

ヴァンクリーフ&アーペル レディ アーペル プラネタリウム

Van Cleef & Arpels, Lady Arpels Planétarium

水星、金星、地球そして月が時を刻むヴァンクリーフの美しい複雑時計が受賞しました。

このモデルについては、以前の記事でもご紹介していますので合わせてご覧ください。

本気の機械式ムーブメントを搭載したレディース時計3選 - 腕時計の読みもの

ジュエリーウォッチ賞

f:id:martybear:20181110100037j:image

ヴァンクリーフ&アーペル スクレ ドゥ コチネレ

Van Cleef & Arpels, Secret de Coccinelle

秘密のテントウムシという意味をもつ非常に優雅な時計が受賞することとなりました。秘密のとある理由はテントウムシをスライドさせて時間表示部分を隠すことができるからです。隠している間は時計ではなくバングルのようなデザインになります。

メンズウォッチ賞

f:id:martybear:20181110095909j:image

アクロビア クロノメーター・コンテンポラ 

Akrivia, Chronomètre Contemporain

31歳のウォッチメーカーRexhep Rexhepiとジュネーブを拠点とする彼の小さなチームであるクロノメーター・コンテンポラは、ストップセコンドとゼロリセット機構を融合させウォッチコレクターたちを熱狂させました。

メンズ複雑時計賞

f:id:martybear:20181110100103j:image

ローラン・フェリエ ガレ アニュアルカレンダー スクールピース

Laurent Ferrier, Galet Annual Calendar School Piece

メンズ複雑時計賞は、ローラン・フェリエの永久カレンダー搭載モデルが受賞しました。伝統的なレイアウトにややファンキーな見た目のスパイスが勝利に導いたのでしょうか。

クロノグラフ賞

f:id:martybear:20181110100124j:plain

シンガー・リイマジン シンガートラック1香港エディション

Singer Reimagined, Singer Track1 Hong Kong Edition

クロノグラフ賞は、シンガートラック1の香港限定バージョンが受賞しました。様々な時計メディアがゼニスのエル・プリメロを予想していたため驚いた方も多かったかもしれません。

クロノメトリー賞

f:id:martybear:20181110100334j:image

ドゥ・べトゥーン DB25 スターリーバリウス クロノメトリー トゥールビヨン

De Bethune, DB25 Starry Varius Chronomètre Tourbillon

クロノメトリー賞は、正確さを求められるカテゴリです。

メカニカル・エクセプション賞

f:id:martybear:20181110100401j:image

グルーベル フォルセイ グランドソヌリ

Greubel Forsey, Grande Sonnerie

メカニカル・エクセプションは、直訳すると卓越した機械になります。925もの部品がケース径43.5mm、厚さ16.13mmにおさめられた驚異的な時計が受賞しました。リピーターは3つのモードがあり、それぞれ毎正時および15分間隔で時刻を知らせるグランドソヌリモード、毎正時のみ音で知らせるプティットソヌリモードそして音を鳴らさないようにするサイレントモードがあります。

工芸賞

f:id:martybear:20181110100450j:image

エルメス アルソー ローブ・ド・ソワレ

Hermès, Arceau Robe du soir

多くのGPHGの時計は内部のムーブメントも重要視されますが、この工芸賞に関しては見た目の美しさが非常に重要です。この時計はエルメスの馬をモチーフにしたモデルで革をモザイク調に配した時計です。簡単にいうと小さな革のタイルです。

リバイバル賞

f:id:martybear:20181110100617j:image

ヴァシュロン・コンスタンタン ヒストリークトリプルカレンダー1942

ヴァシュロン・コンスタンタンは、スイス時計業界でも最も古い歴史を持つブランドの一つです。クラシカルなカレンダーウォッチが受賞しました。

オーダシティ賞(大胆賞)

f:id:martybear:20181110101837j:image

コンスタンチン・チャイキン クラウン

Konstantin Chaykin, Clown

ロシアの独立時計ブランドコンスタンチン・チャイキンは、独創的な時計を製造することで有名です。このクラウンは、右眼の黒目の位置が時刻を、そして左眼の黒目の位置が分を示します。口の部分がムーンフェイズになっており、他の時計ブランドには見られない独特な時計です。

スポーツウォッチ賞

f:id:martybear:20181110100424j:image

セイコー プロスペックス 1968年メカニカルダイバーズ復刻デザイン

Seiko Prospex 1968 Diver's Re-creation 

非常に人気の高いスポーツウォッチのカテゴリは、セイコー プロスペックスが制しました。セイコー初のハイビートダイバーズウォッチSLA025の復刻モデルでした。

小さな針賞(8000スイスフラン以下の時計に贈られる)

f:id:martybear:20181110100540j:image

バブリング・ツー ドッペルフェリックス

Habring2, Doppel-Felix

常に最も人気のあるカテゴリの1つであるPetite Aiguille(小さな針賞)は、4000〜10,000スイスフランの価格で販売されるモデルがノミネートされます。そして、オーストリアのリチャードとマリア・ハブリング夫妻は、同カテゴリで常に人気のあるブランドです。程価格帯の自社製スプリットクロノグラフモデルが受賞しました。

チャレンジウォッチ賞

f:id:martybear:20181110101315j:image

ノモス グラスヒュッテ タンジェント・ネオマティック41アップデート

Nomos Glashütte, Tangente neomatik 41 Update

チャレンジウォッチ賞は、2018年から新設された賞です。4,000スイスフラン以下の複雑機械式時計が、評価対象となります。4,000スイスフランは、日本円にして約46万円です。受賞したのは、革新的な日付表示機構を搭載したノモスのタンジェント・ネオマティック41アップデートでした。

イノベーション賞

f:id:martybear:20181110100703j:image

クレヨン エブリウェア ホライゾン

Krayon, Everywhere Horizon

ブランド名はクレヨンですが、子供がお絵かきするあれとはもちろん関係ありません。もし日の出と日の入りの正確な時間を教えてくれる時計を求めているのであればこの時計は最適な時計といえます。搭載されている機械式計算機を使用して日付・UTC・経度・緯度から時差を設定することで日の出と日の入りを計算し表示します。

金の針賞(グランプリ)

f:id:martybear:20181110100902j:image

ボヴェ リサイタル22 グランドリサイタル

Bovet, Récital 22 Grand Récital

2018年のグランプリを獲得したのは、非常に美しいボヴェの手巻き時計でした。太陽系儀を表現したデザインで24時間サイクルで回転し時間を表示する地球、トゥールビヨンが太陽を表し、地球の周りを朔望周期(29.53日)で月が回転します。18Kレッドゴールドのケースになんといってもインパクトのある地球がまず目に飛び込んできますが、これはすべて職人によりハンドペイントされています。夜光塗料が使われているため夜間に光るのも特徴です。

 

【レポート】タグ・ホイヤー「ミュージアム・イン・モーション」でヘリテージピースを堪能する

f:id:martybear:20180916220407j:plain

1860年に創業したスイスの高級時計メーカー タグ・ホイヤーが、「タグ・ホイヤー カレラ」の誕生55周年を記念した「ミュージアム・イン・モーション」を開催しています。

ミュージアム・イン・モーションは、動くミュージアムという意味で、タグ・ホイヤー スイス本社のミュージアムが所蔵する貴重なヒストリカルピースを日本国内の直営ブティックにて巡回展示する内容となっています。

今回は、銀座ブティックの会期中に参加してきたのでそのレポートをお届けします。

イベント概要

タグ・ホイヤー 銀座ブティック

開催スケジュール

  • タグ・ホイヤー銀座ブティック 9月8日(土) - 9月17日(月・祝)
  • エスパス タグ・ホイヤー仙台 9月20日(木) - 9月30日(日)
  • エスパス タグ・ホイヤー福岡 10月3日(水) - 10月8日(月・祝)
  • エスパス タグ・ホイヤー広島 10月11日(木) - 10月16日(火)
  • エスパス タグ・ホイヤーラゾーナ川崎プラザ 10月18日(木) - 10月23日(火)
  • エスパス タグ・ホイヤー 表参道 10月25日(木) - 11月4日(日)

営業時間: 12時-20時 (日・祝は11時-19時、ラゾーナ川崎プラザは10時-21時)
入場料: 無料

タグ・ホイヤーの往年の名作の数々

f:id:martybear:20180917005411p:plain

展示物の撮影許可をいただいたので全てのモデルを写真に収めてきました。すでにタグ・ホイヤーの公式ページでも展示内容が掲載されていますが、展示を見に行く前だとネタバレのような形になってしまうため、実際に足を運んでご自身の目で確かめられることをおすすめします。

リングマスター(1957)

リングマスター
リングマスターのベゼル

競技によって自由に変えられるインターチェンジャブル・リングダイヤルを備えたストップウォッチ。

カマロ(1968)

ホイヤー カマロ
ホイヤー カマロ

「カマロ」は、「モナコ」に先んじて1968年に発表されました。1/5秒計を正確に掲示するムーブメントを備えていました。秒タキメーター目盛付、キャリバー バルジュー72搭載、手巻きクロノグラフ。

イージーライダー(1968)

ジャッキー・イクスとして知られるイージーライダー

"ジャッキー・イクス"として知られるモデル。F1ドライバーでタグ・ホイヤーのブランドアンバサダーを務めたジャッキー・イクスに捧げたスペシャルエディション・手巻きクロノグラフ。モダンでありながら、手の届く価格帯のクロノグラフとしてデザインされ、若々しくダイナミックなジャッキー・イクスのイメージを完璧に表現したタイムピースです。カラフルなダイヤル(当時4種類)と信頼性の高いケースを備えたコレクション。日付表示と15分カウンターを備えたEbauches Sa 8423搭載。

モントリオール(1972)

ホイヤー モントリオール
ホイヤー モントリオール

"モントリオール"という名は、モータースポーツの伝説といえるでしょう。1967年、オンタリオ・モータースポーツ・レースウェイが初のカナダグランプリを主催しました。ジャック・ブラハムがチームメイトのデニス・フルムに勝って優勝。その後カナダグランプリは、1978年からモントリオールで定期的に開催されています。ケベック出身の人気ドライバー、ジル・ヴィルヌーヴがキャリは初の優勝を果たした最初の名をとったこのタイムピースは、タキメーター目盛りを備え、自動巻きキャリバー12を搭載した自動巻きクロノグラフです。

ホイヤーデイトナ(1976)

ホイヤーデイトナ

デイトナ・サーキットに捧げられた時計。キャリバー12搭載。自動巻きクロノグラフ。

ジャラマ(1977)

ホイヤー ジャラマ

キャリバー12搭載。自動巻きクロノグラフ。タキーメーター目盛り、刻み付きベゼル。

クロノスプリット・マンハッタン(1977)

クロノスプリット・マンハッタン

ヘキサゴン型の独特なケースを備え、GMT機能を搭載したデジアナ・クロノグラフ。アナログ針による時間表示の読み取りやすさと、デジタル時計による正確性、それぞれの長所が融合。2つのモジュールが独立しているので、2つのタイムゾーンを同時に表示可能。それらの特徴から、この時計はマンハッタンGMTと呼ばれています。

オウタヴィア(1969)

1969年のオウタヴィア

"ザ・ヴィクトリー(勝利)"として知られるモデル。ブラックダイヤルにレッドのアクセントがデザインされたこのクロノグラフは"ヴィクトリー"広告キャンペーンによって特別にプロモーションされました。回転式ベゼルを備え、キャリバー12搭載。自動巻きクロノグラフ。

オウタヴィア(1972)

f:id:martybear:20180917002604j:plain

1933年に発表された「オウタヴィア」は、初の自動車と航空機用のダッシュボードタイマーです。この名前は魅力的だったので、腕時計にも使用されました。このモデルはダイバーのための減圧ベゼルを備えた後継モデルです。

1972年のオウタヴィア

回転式ベゼルを備え、キャリバー12を搭載した自動巻クロノグラフ。

オウタヴィア(1962)

1962年のオウタヴィア

回転式ベゼルを備え、キャリバー バルジュー 72を搭載した手巻きクロノグラフ。

オウタヴィア(1968)

1968年のGMT機能付きオウタヴィア

回転式ベゼルを備え、GMT機能付キャリバー バルジュー 724搭載、手巻きクロノグラフ。

ホイヤーカレラ(1963)

1963年のホイヤーカレラ

アイコニックなホイヤーカレラは創業家4代目のジャック・ホイヤーによって1963年にデザインされました。ドライバーとスポーツを愛するひとのための初めてのスポーツ・クロノグラフといえるでしょう。ダイヤルは視認性に優れ、耐衝撃性を備えたケースも斬新でした。キャリバー バルジュー 72を搭載した手巻きクロノグラフ。

ゴールドプレートケースのホイヤー カレラ

キャリバー バルジュー92搭載。手巻きクロノグラフ。ゴールドプレートケース。

ホイヤー カレラ

モナコ(1969)

モナコ Ref.1133 B

モナコは1979年3月3日、ジュネーブとニューヨークで同時に発表されました。マイクロローターを採用した世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「キャリバー11」を搭載した、当時最も革新的な腕時計であり、世界初の角型防水クロノグラフです。1971年の映画「栄光のル・マン」でハリウッドのスーパースター、スティーブ・マックイーンがブルーモナコを着用したことで、タグ・ホイヤーのアイコンとなりました。そのモデルRef 1133 Bがアイコニックなモナコです。ブルーダイヤルにホワイトのクロノグラフの時/分カウンター、レッドのクロノグラフ針というデザインは、モーターレーシングのスピリットを表現しています。6時位置に日付表示窓。

1972年のモナコ
ブラックとブルーのモナコ

秒表示、クロノグラフ時表示、クロノグラフ分表示の3つのカウンターを備えた美しいバランスのダイヤルデザイン。ブルー&ホワイト、グレー&ブラックの2バージョンが存在する。バルジュー7736搭載。手巻きクロノグラフ。

リンク(2003)

アイルトン・セナのサインが入ったスペシャルエディションのリンクコレクション

リンクコレクションは、セル(S/el)コレクションの完全なる進化版です。ブレスレットにはメゾンを代表するアイコニックなS字型コマを採用。
ダイヤルにアイルトン・セナのサインが入ったスペシャルエディションの自動巻きクロノグラフ。

シルバーストーン(1974)

ドライバーのクレイ・レガツォーニとエマーソン・フィッティパルディが愛用したシルバーストーン

スクエアとラウンドが融合した独特のシェイプ。ダイヤル周囲のフランジも独特のデザインで、第3のユニークなシェイプといえるでしょう。英国の有名なサーキットに由来します。その個性的なデザインを好んで、ドライバーのクレイ・レガツォーニとエマーソン・フィッティパルディが愛用したタイムピース。キャリバー12搭載。自動巻きクロノグラフ。

モンツァ(1976)

ドライバー、ニキ・ラウダのフォーミュラ1優勝を記念して1976年に発表されたモンツァ

ドライバー、ニキ・ラウダのフォーミュラ1優勝を記念して1976年に発表されたモデル。キャリバー11搭載の自動巻きクロノグラフ。

ホイヤーカレラ(1974)

酒樽のような形が特徴のホイヤーカレラ

酒樽のような形が特徴。キャリバー12搭載。自動巻きクロノグラフ。

S/el セル(1992)

スポーツとエレガンスを表現したS/el(セル)コレクション

セル(S/el)は、スポーツ(Sports)とエレガンス(Elegance)を表現したコレクションです。その特徴的なS字型コマによる着用感に優れたブレスレットはデザイナーのエディ・ショファーによってデザインされました。また、このコレクションはブラジル出身のF1チャンピオン、アイルトン・セナが愛用したことで知られています。(セナは特別にブラウンのレザーストラップ版をオーダーしていました)正確な1/100計を備えたクオーツ・クロノグラフ。S字型ブレスレットは、パワーと流動性の融合です。

タグ・ホイヤー フォーミュラ1(1987)

タグ・ホイヤー フォーミュラ1

ファイバーグラス製風防にアイルトン・セナのサインが入ったスペシャルエディション。クオーツ。

まとめ

f:id:martybear:20180917002848j:plain

タグ・ホイヤー社の往年の名作を見ながら最新作も手にとって見ることができたのは貴重な体験になりました。

銀座ブティックに行ったのは、今回が初めてだったのですが、腕時計のディスプレイ方法が非常に面白かったです。

「iTAG」と呼ばれる新ディスプレイ方法で、ディスプレイ内に設置されているタッチパネルを操作しながら商品の詳細を確認することができます。タッチパネル上で見ている時計に上からスポットライトがあたったり、時計のシリーズごとに表示されるディスプレイが回転するなど時計を見るのが楽しい仕掛けが多くありました。

ミュージアム・イン・モーションのさらなる詳しい情報は、以下の公式ページからご確認ください。

ミュージアム・イン・モーション | TAG Heuer

あわせて読みたい 

www.thewatchblog.net

www.thewatchblog.net

www.thewatchblog.net

www.thewatchblog.net

 

西野日本代表前監督の時計へのこだわりとは

西野朗氏
西野朗氏の直筆サイン

日本橋三越本店で15日から開催されている『三越ワールドウオッチフェア』のプレイベントに14日に参加してきました。

当日は、W杯ロシア大会で日本代表を16強入りに導いた前監督の西野朗氏の「時間」をテーマにしたトークショーがあったのでその様子をご紹介します。

ピッチの上の時計とプライベートの時計

西野朗氏のトークイベント

 『トレーニングやグラウンドでは、より詳しく0コンマ何秒まで分かる時計がいい』が、一方で『プライベートでリラックスするのであれば、長針と短針だけがあればいい。時間を少し忘れたいなと思うような時は、そういう時を刻んでくれるそれなりの時計を』と西野氏のシーンごとの時計の使い分けを伺うことができました。秒単位で追われたくない時は、確かに秒針のないドレスウォッチのようなものがいいですよね。

そして、特に遠征で海外に行った際に手に入れた時計など思い入れのある時計もあるようで『その時に自分が刻んだ瞬間の時計っていうのを求めたりすることもある。やっぱりその時計を見るとこれはいい時計だった、いいゲームができたときの時計だったと』と時計からその時を思い出すこともあるのだとか。

『縁起ではないですが、その時のかえってそういう気持ちに戻ってという意味の中ではめることも』と西野市にとっての時計は自分を奮い立たせるものでもあるようです。

西野日本代表前監督にとっての時計とは

f:id:martybear:20180816224624j:plain

『いいゲームをした時にはめていた時計は、大事にしたいなと思いますし、今回のワールドカップでいえば最後ベルギー戦が終わった後は、時計をみてこの時間を変えられないかとペットボトルを投げつけたくなる感情にも』とベルギー戦での本音を明かしました。

また、『時計にこだわっている選手が沢山いますが、時に対する意識が高い選手があってほしい。そして自分の中でも0コンマ何秒を感じたい、そういう身近に感じなければならないもの』であるのだそう。『ピッチ上の時計が一番いいと思うので、できれば緑の芝生の上でかけられる時計をしたいなと思う』と締めくくりました。

西野氏の当日の着用モデルは?

Jaeger-LeCoultre Polaris Automatic 9008471 with black strap
ジャガー・ルクルト ポラリス・オートマティック 9008470

当日のイベント登壇時は、SIHH 2018で発表されたジャガー・ルクルトの新作「ポラリス・オートマティック」を着用されていました。ポラリス・オートマティックは、通常モデルだとブラウンのレザーストラップが付属しますが、別売りのブラックのアリゲーターストラップに変えられていました。
ポラリス・オートマティックは、3針のスポーティなモデルですが、アリゲーターストラップに変えることでドレッシーになりスーツにもより合わせやすくなっている印象です。

西野朗氏
西野朗氏の直筆サイン

今回は、色々と見せてもらった中から西野氏自身が瞬間的にイメージし選ばれてお借りした時計なんだそうです。イベントに来るまでは、W杯ロシア大会でも着用されていた時計を着けられていたということです。ブランド名の明言はありませんでしたが、おそらくスポンサーでもあったウブロのビッグ・バン ブルーヴィクトリーではないかと思われます。国産時計も多く所有されていることでどんなコレクションがあるのか非常に興味深いですね。

第21回 三越ワールドウオッチフェア 2018 

f:id:martybear:20180813195140j:plain
出典: https://premium.lavida.jp/

会期: 2018年8月15日(水)〜8月27日(月)
※最終日は18:00終了
場所: 日本橋三越本店 本館7階 催物会場
住所: 東京都中央区日本橋室町1-4-1

開期中は、様々なイベントがあり独立時計師による機構の開設やトークセッションなどもあるようです。通常は展示していない普段見れないような時計も多くあるためぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

詳しくはこちらから

あわせて読みたい

www.thewatchblog.net

www.thewatchblog.net

 

www.thewatchblog.net

 

【レポート】パテック フィリップ パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント

Patek Philippe Perpetual Calendars Event Logo

2018年8月11日(土)に「パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント」に参加して来ました。

残念ながら今回のイベントは写真撮影NGだったため会場の実際の様子は写真ではお伝えできませんが、展示されていた時計などを公式画像などでを交えてご紹介します。

パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント

パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント招待状
パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント招待状の表紙
パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベントのインビテーション

今回のイベントは、パテック フィリップの永久カレンダーと女性向けの複雑時計時計を一挙に展示するイベントで友人と共に参加してきました。さすが世界最高峰の時計メーカー、インビテーションも高級感があります。

歴代のパーペチュアルカレンダー搭載リストウォッチ

歴代パーペチュアルカレンダー1ページ目
歴代パーペチュアルカレンダー2ページ目

インビテーションの冊子を開くと1925年から2018年までの歴代のパーペチュアルカレンダーを搭載したリストウォッチが掲載されています。

会場はホテルニューオータニ

ホテルニューオータニ

本イベントの会場は、「ホテルニューオータニ」でした。大きな会場は、メンズのパーペチュアルカレンダーを展示する部屋とレディースの複雑時計を展示する部屋と2つに分けられていました。

パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベントの魅力

トークセッション

パーペチュアルカレンダーは、月ごとの日数の違い、4年に1度おとずれるうるう年により通常発生するずれを自動的に行ってくれるカレンダー機能を指します。日本語では、永久カレンダーといいます。

パテック フィリップ ジャパンの長野社長のトークセッションでイベントはスタートしました。パーペチュアルカレンダーは、永久カレンダーともいいますが、なぜその機構が生まれたのか。ユリウス暦とグレゴリオ暦について、そしてパテックフィリップとパーペチュアルカレンダーの歴史から時計内部の歯車の構造まで解説していただきました。

永久カレンダー自動巻きムーブメント

会場では、時計師による詳細なムーブメントの他、ケースから取り出された完成キャリバーを表と裏から実際に見ることができました。実際に展示されていたのは以下の3つのムーブメントです。

キャリバー240 Q

キャリバー240 Q フロント
キャリバー240 Q バック

外径は27.5mm、厚さ3.88mmで22金偏心マイクロローターを搭載した極薄キャリバーです。ローターのサイズは小さいですが、非常に質量があるためしっかりと巻き上げ効率を稼いでいます。

キャリバー324 S Q

キャリバー324 S Q フロント
キャリバー324 S Q バック

永久カレンダー、ムーンフェイズにデイデイト、昼夜表示に閏年の表示機能を搭載したキャリバーです。サイズは、外径32mm、厚さは4.97mmでセンターローター仕様です。

キャリバー324 S QR

キャリバー324 S QR フロント
キャリバー324 S QR バック

窓表示された曜日、月、閏年にレトログラードの日付表示機能を搭載。ムーンフェイズは、6時位置に配置されています。外径28mm、厚さは5.25mmでこちらもセンターローター仕様です。

様々なパーペチュアルカレンダー搭載ウォッチ 

Ref.5940R

f:id:martybear:20180811224657j:plain

出典: https://monochrome-watches.com/

特徴的なクッション形のケースに永久カレンダーながら厚さわずか8.48mmという超極薄仕様です。極薄を実現するためにマイクロローターを搭載した自動巻きムーブメントであるキャリバー240Qを搭載しています。

Ref.5270P

f:id:martybear:20180811204547j:plain

出典: https://monochrome-watches.com/

2018年新作のサーモンダイアルの5270です。植字されたブラックのインデックスも特徴的で文字盤は、光によって表情を変えます。日本ブティックでも数本しか入っていないだろうとのこと。実際に手にとってみるとずしりと重みがありますが腕に載せた感じは心地よく感じました。

搭載ムーブメントは、手巻きのキャリバーCH 29-535 PS Qです。

www.thewatchblog.net

Ref.5320G

f:id:martybear:20180811204632j:plain

出典: https://monochrome-watches.com/

1940年〜1950年代にモデルからインスピレーションを得ているためレトロなデザインですが、最新モデルです。スモールセコンドもパテックフィリップ伝統的な配置で非常に凝った仕様です。そラグには3重の段差が施されており、ポリッシャー泣かせなんだとか。

Ref.5159R

Ref.5159R

出典: https://www.acollectedman.com/

レトログラード日付表示付永久カレンダーを搭載したモデルで非常にレアピースのためブティックの方も久しぶりにみたとのこと。中央に手仕上げされたギョーシェ装飾が施されています。搭載ムーブメントは、キャリバー324S QRです。

Ref.5204R / Ref.5204P

Ref.5204R / Ref.5204P

出典: https://thekeystone.com/

デザイン、機構すべてが素晴らしい究極のグランドコンプリケーションウォッチ。トゥールビヨンやミニッツリピーターに並んで非常に制作が難しいスプリットセコンドクロノグラフを搭載しています。ムーブメントは、キャリバーCHR 29-535 PS Qです。

パテック フィリップの電子カタログ

スウェードケースに入ったパテックフィリップの電子カタログ
パテックフィリップの電子カタログ

帰り際には、本イベント限定の電子カタログをいただきました。パテックフィリップのロゴが入った高級感のあるスウェードのケースに入っていました。

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント限定の電子カタログ

電子カタログは、レザーカバーに「パーペチュアルカレンダー&レディスコンプリケーション・イベント」のロゴが入っています。インビテーションのものと同じですね。

パテックフィリップの電子カタログ01
パテックフィリップの電子カタログ02

各パーペチュアルカレンダー搭載モデルの紹介や搭載キャリバーの仕組み、パテックフィリップミュージアムの紹介などなかなか見ごたえのある内容です。

まとめ

写真撮影が出来なかったので詳細までお伝えすることができませんでしたが、いかがでしたでしょうか。

パテックフィリップジャパンの長野社長のトークセッションも非常に勉強になりましたし、時計を見ている際に話しかけていただいたりと貴重な体験ができました。

あわせて読みたい

www.thewatchblog.net

【レポート】オメガが2 Years to TOKYO 2020を伊勢丹新宿店で開催!東京オリンピックまであと2年

2 Years to TOKYO2020-Olympic Games Exhibition-

出典: https://isetan.mistore.jp/

2018年7月24日は、東京オリンピックまではマイナス2年です。オフィシャルタイムキーパーを務めるオメガがそれを記念しオリンピックをテーマにした『2 Years to TOKYO2020-Olympic Games Exhibition-』を開催します。

イベント概要

omega olympic time keeper

出典: https://isetan.mistore.jp/

<オメガ>は1932年のロサンゼルス大会で単一ブランドとして初めてオフィシャルタイムキーパーをつとめてから、最も多くのオリンピックで計時を担ってきており、東京 2020 オリンピックで29回目となります。

このエキシビションでは、過去の大会で使用されたものから最新のものまで、主な計時機器を展示し、オリンピックと計時技術の発展と進歩、そしてタイムを計測するにとどまらない<オメガ>とオリンピックの関わりをご覧いただくことができます。

引用: https://isetan.mistore.jp/

会期: 2018年7月25日(水)~7月31日(火)10:30 〜 20:00
場所: 伊勢丹新宿店本館1階=ザ・ステージ
住所東京都新宿区新宿3丁目14-1

お問い合わせ: 本館4階=ジュエリー&ウォッチ/オメガTEL:03-3352-1111(大代表)

オリンピックとオメガ

omega seamaster olympic collection

出典: https://www.omegawatches.jp/

オメガは1932年以来、28回ものオリンピックでオフィシャルタイムキーパーを務めており、近年ではパラリンピックでも同様にタイムキーパーとしての役割を担っています。

omega nato strap national flag color

出典: https://isetan.mistore.jp/

イベントでは、既に発売されている数々のオリンピック コレクション ウォッチや、国旗やオリンピックカラーにインスパイアされたNATO ストラップ コレクションに加え、東京 2020 オリンピックの開催を記念した限定モデル『スピードマスター 東京2020 リミテッド・エディションズ』も販売されていました。

イベントレポート 2018年7月29日

f:id:martybear:20180729182134j:plain

2018年7月29日(日)にイベントに行ってきたのでイベントレポートをお送りします。

スピードマスター 東京2020 リミテッド・エディションズ

omega speedmaster tokyo2020

出典: https://www.omegawatches.jp/

今回のイベントの目玉である日本限定発売のスピードマスター 東京2020リミテッド・エディションズももちろん展示されていました。

522.30.42.30.03.001

OLYMPIC GAMES COLLECTION 522.30.42.30.03.001 in showcase

f:id:martybear:20180729192358j:plain

522.20.42.30.01.001

OLYMPIC GAMES COLLECTION 522.20.42.30.01.001 in showcase

f:id:martybear:20180729192424j:plain

522.30.42.30.04.001

OLYMPIC GAMES COLLECTION 522.30.42.30.04.001 in showcase

f:id:martybear:20180729192437j:plain

522.20.42.30.06.001

OLYMPIC GAMES COLLECTION 522.20.42.30.06.001 in showcase

f:id:martybear:20180729192459j:plain

522.30.42.30.06.001

OLYMPIC GAMES COLLECTION 522.30.42.30.06.001 in showcase

f:id:martybear:20180729192512j:plain

伊勢丹新宿店での人気モデルは?

f:id:martybear:20180729192600j:plain

伊勢丹新宿店では、以下の順番で人気のようです。

  1. 522.30.42.30.04.001 (ブラック = パンダ)
  2. 522.30.42.30.03.001 (ブルー)
  3. 522.30.42.30.06.001 (レッド)
  4. 522.20.42.30.01.001 (イエロー = 黒金コンビ)
  5. 522.20.42.30.06.001 (グリーン)

その場でも購入できたのですが、1番人気のパンダダイヤルだけは、当日受け取りができず取り寄せとなってしまうとのことです。問い合わせもかなり多いそうです。次いでブルー、レッドとステンレススチールのモデルが続きます。黒金コンビモデルが4番目で最後にグリーンベゼルのモデルという順番です。ゴールドのコンビモデルが、842,400円でステンレススチールモデルは680,400円と162,000円の差があるため人気順にもそれが反映されているようですね。

NATOストラップコレクション

f:id:martybear:20180729195549j:plain

国旗とオリンピックシンボルカラーをモチーフとしたNATOストラップも展示販売されており、実際に手にとって試せるようになっていました。

omega olympic nato 01
omega olympic nato 02

サイズは「19-20mm」と「21-22mm」の2展開で、24種類がラインナップされていました。一番人気は、オリンピックのシンボルカラーそ全て使われたもの(上部写真右)なんだとか。

f:id:martybear:20180729194916j:plain

こちらは、オメガの五輪限定モデル『オリンピックコレクション デ・ヴィル 5カウンター クロノグラフ』に日本の国旗をモチーフにした赤と白のNATOベルトを付けられている女性スタッフのリストショット。文字盤の赤いオメガのロゴと日本の国旗カラーがよく似合っていて思わず写真を撮らせていただきました。

NATOベルト自体は、光沢がある高密度のものですが割と薄く作られているようで付け心地はよさそうでした。オメガの時計ではなくてもサイズがあえばNATOベルトはもちろん使えるので店頭で実際に質感などを確認してみるとよいかと思います。

過去の五輪限定モデルから計時機器まで

f:id:martybear:20180729201529j:plain

Omega Olympic Games bronze bell
Omega Electronic Starting Pistol

展示には、過去のオリンピックスペシャルモデルや計時機器類も展示されていました。これだけでもかなり見応えがあります。

ノベルティ

f:id:martybear:20180729194125j:plain

イベントでは、ブースに訪れるだけでもらえるノベルティが配られていました。

  • SPEEDMASTER TOKYO 2020Limited Editionsのリーフレット
  • Omega × オリンピックのピンバッジ
  • Omega NATOベルトのステッカー

f:id:martybear:20180729194416j:plain

ブース内で時計を見ているとスタッフから配られます。簡易的なリーフレットとステッカーも良かったのですが、特にピンバッジがもらえるのは嬉しいですね。

スタッフの方も胸につけられているピンバッジで、OMEGA Official Timekeeperと五輪シンボルが施されています。

まとめ

伊勢丹新宿店の1階の特設スペースは、オメガのコーポレートカラーの赤いブースで日曜日だったこともあってか非常に賑わっていました。

オメガのオリンピックでの公式タイムキーパーとしての歴史にふれることができ、また気軽に日本限定スピマスも試着ができて時計好きなら楽しめる内容になっています。購入しなくてもノベルティなどももらえるので、試着や伊勢丹でのショッピングデートのついでに行ってみてはいかがでしょうか。イベントは、2018年7月31日(火)までです。

 

オメガとオリンピックのさらなる情報は公式サイトでご確認いただけます。

オメガ・ウォッチ: オリンピック | OMEGA®

あわせて読みたい

www.thewatchblog.net

 

【レポート】ジラール・ペルゴ フェア 2018 SIHH新作

Girard-Perregaux event

2018年7月7日(土)の七夕にジラール・ペルゴの2018年SIHH新作を展示する「ジラール・ペルゴ フェア」に参加してまいりました。

2018 SIHH新作「ジラール・ペルゴ フェア」

gp-invitation

ジラール・ペルゴ フェアのインビテーション

ジラール・ペルゴは、1791年に創業し、創意工夫に富んだ機構の制作と美術工芸品のように丁寧な加工仕上げで時計の造形美を追求している、スイスの時計ブランドです。独自のコンセプトでうみだしてきたオリジナリティ溢れるタイムピースは、その存在自体がブランドアイデンティティであり、世界中の時計愛好家や収集家から高く評価をいただいております。

引用: 「ジラール・ペルゴ フェア」招待状より

ジラール・ペルゴは、1791年に創立した世界で4番目に古い時計ブランドです。今年のジュネーブの国際時計展「SIHH」でも数多くの新作をリリースしたジラール・ペルゴの新作にフォーカスしたもので、日本総代理店である「ソーウインド ジャパン株式会社」様主催のイベントでした。

会場はケンゾーエステイトワイナリー

f:id:martybear:20180707230604j:plain

本イベントの会場は、「KENZO ESTATE WINERY」(ケンゾーエステイトワイナリー)六本木ヒルズ店でした。ケンゾーエステイトは、2010年にナパ・ヴァレーの土地を開墾し立ち上げたワイナリーで、ぶどうの栽培から醸造、瓶詰めに至るまですべての工程を自社で一貫して行う100%自社製造のワインで有名です。今回この会場が選ばれたのも、ジラール・ペルゴの自社一貫生産、所謂マニュファクチュールに通づるものがあったからとお伺いしました。

f:id:martybear:20180708040857j:plain

スリーゴールドブリッジ
東京ししゃもと盛夏野コンポジション
鰻 白焼きと蒲焼
黒毛和牛ロースのグリエ ジロール茸とサマートリュフ
柑橘果実のボヌール・ソレイユ

今回のイベントでは、ワインテイスティングや食事もありました。

ジラール・ペルゴ フェアの魅力

gp-laureato-parts-1
gp-laureato-parts-2

やはり今回の展示のメインは、ロレアートシリーズの新作でした。イベントのために特別にスイスから取り寄せた展示用に分解されたムーブメントや文字盤を見せていただきました。実際にムーブメントを触らせていただいたり文字盤のクル ド パリを指でなぞって感じてみたりと普段できない貴重な体験ができました。

また新作についての解説をジラール・ペルゴ専属の時計師の方から詳細に伺うこともできました。

ロレアートの初代モデルから最新作まで

laureato-1975
laureato-1984
ロレアート第一世代と第二世代

展示では、初代から第三世代のロレアートを見ることもできました。1975年に登場した初代は、アイコニックな8角形のベゼルとブレスレットが一体型のケースでクォーツムーブメントを搭載し非常に薄い作りになっています。驚いたのは、クォーツムーブメントといえば誰しもがセイコー社の名を上げますが、世界初のクォーツ式の時計の商品化はジラール・ペルゴだったとも言われているそうです。ジラール・ペルゴは、1969年にクォーツ時計の製造に成功しスイス初となる32,768Hz(=215Hz)周波数の自社製のクォーツムーブメントを開発しています。本モデルもその寺社クォーツムーブメントを搭載していました。

ジラール・ペルゴのクォーツムーブメントは自社生産のものであり、非常にコストがかかっているそうです。そのために他のブランドのクォーツ時計がオーバーホール時にムーブメントをそのまま載せ替える対応をするのに対しジラール・ペルゴではクォーツムーブメントも載せ替えをせずにしっかりとメンテナンスしユーザーのもとに返されるとのこと。クォーツモデルの以外な裏話を聞くことが出来ました。

第二世代は、1984年製で現行モデルにも見られるH型のブレスレットをはじめて採用したモデルでベゼルに併せて真ん中の駒をポリッシュし全体のまとまり感を上げています。こちらもクォーツムーブメントを搭載し、星座表示機能を持つモデルです。すこし現行モデルに近づいた感じがありますね。

laureato-1996
laureato-1996-2
ロレアート第三世代

第三世代は、初の自動巻ムーブメント搭載モデルとなります。先代の8角形のベゼルはそのままに現行モデルに非常に近い特徴を持ったモデルです。一方の第3世代のレディースモデルは、薄さと小ささを担保するためにクォーツムーブメント仕様で、メンズの自動巻きモデルと同じアイコニックなスタイルにまとまっています。上部左の写真を見ていただくと自動巻きでありながらクォーツモデルと遜色ないほどの薄い作りになっており、まさにラグジュアリースポーツウォッチの一角を担うモデルであることが分かるかと思います。

ロレアートのデザイナーは一体誰か

今回非常に気になっていたことを伺いました。「とある雑誌でロレアートのデザイナーが、アドルフォ・ナタリーニというイタリア人建築家であるという記事を拝見しましたが実際はどうなのですか?」と質問をしてみましたところ実際は、その方は全く関係がないとのこと。元となった記事の翻訳時に誤った記載になってしまったんだとか。では、「実際のデザイナーはどなたでしょう」と聞いてみたところジラール・ペルゴ内でも確実にこの人だということを名言はしておらず、おそらくジェラルド・ジェンタなのでは、という形でご回答いただきました。一体誰がデザインしたのか、時計好きとしては非常に気になるポイントですね。

ジラール・ペルゴ ロレアート コレクション

ジラール・ペルゴ ロレアート

f:id:martybear:20180708033732j:plain
出典: https://www.girard-perregaux.com/

こちらは、2018年新作ではなく2017年のモデルですが、ジラール・ペルゴの顔ともいえる代表作ロレアートです。数多くのバリエーションがあり、イベントでも実際に販売されていました。

ケースの厚みは約10mmでシャツの袖にも滑り込むおさまり感でクル ド パリ装飾の美しい文字盤も見ていて楽しい時計です。

このモデルは仕上げも本当に美しい時計で、特にブレスレットが素晴らしいです。中駒の磨き、ブレスレット裏表面の面取りが装着感を向上し細部に目をやると非常に多くの拘りが宿った時計だということがよく分かります。

ノーチラスやロイヤルオークに似ているという感想を述べる方もらっしゃいますが、確かにステンレス製のラグジュアリースポーツウォッチという括りではあるものの私にはそれそれが個性を持った別の時計であるという風に感じました。

トランスパレントバックでありながら、もちろんしっかりと100m防水を備えている点もポイントですね。

ロレアート セラミック

gp-ceramic
続いてこちらは、2018年新作のロレアートコレクションの中でもはじめてブラックセラミックを採用したモデルです。ケースサイズは、42mmと38mmのバリエーションがありました。オールブラックで非常に引き締まって見えるため細腕の私でも意外と42mmのモデルがしっくりきました。セラミック製で非常に軽いのはもちろんのことステンレスモデルと遜色ない磨きは流石のひとこと。オールブラックの時計はまだ持っていないので是非コレクションに加えたい一本です。

ロレアート スケルトン

gp-ceramic-skelton
gp-ceramic-skelton-caseback

こちらもセラミック仕様でスケルトンムーブメントが美しいモデルでした。大胆にくり抜いたローターは、18kピンクゴールドの重さがあるからこそ実現できたデザインで裏からも楽しめるようになっています。また通常版の他にインデックスリングと針にブルーのPVD加工を施したアメリカ限定モデルも展示されていました。

ヴィンテージ1945

f:id:martybear:20180707224710j:plain
出典: https://www.girard-perregaux.com/

個人的に非常に面白いなと思ったのは「ヴィンテージ1945XXLラージデイト&ムーンフェイズ」です。こちらは新作モデルではないのですが、ヴィンテージ1945シリーズのスケルトンモデルでジラール・ペルゴが特許を取得しているラージデイト表示の構造が非常によく分かるモデルでした。ブレゲやランゲなどは、2つのデイトの窓を使用して日付を表示しますが、ジラール・ペルゴは、ひとつの窓で表示する機構です。

f:id:martybear:20180708040026p:plain
出典: https://www.girard-perregaux.com/

これは、画像を見ていただくとよく分かりますが、黒いディスクと透明なディスクを使用することで実現しています。左側の透明のディスクは、日付の一の位の数字を表示し、その下に黒いディスクで十の位を表示します。

少々大きく見えるケースですが、ケースが腕に寄り添うようになだらかなカーブを描いているため付け心地はかなり良好でした。

オリジナルのクラシカルなデザインと先進的なスケルトンデザインが上手く融合したモデルだと感じました。

まとめ

実際に時計師の方からムーブメントや仕上げに関するお話を伺いながら時計に触れるというのはなかなか無いため、非常に貴重な体験をすることができました。

今回は2018年SIHH新作にフォーカスしたフェアであったにも関わらず新作ではないロレアートやヴィンテージ1945などを中心に見ていたことに記事を書いていて気づきました...。既にブティックなどでもロレアートのクロノグラフなど新作ウォッチを拝見していたからというのが言い訳ですが、次回イベントレポートを書く際はイベントの趣旨に沿った情報をお届けできるようにしたいと思います。

スイス時計職人の後継者不足のニュースを読んで

f:id:martybear:20180611022131p:plain

2017年にスマートウォッチの売上高が腕時計の売上を抜いたニュースが話題になりました。今なおスイスの時計輸出額は年間2.2兆円の規模ですが、手作りの時計はわずかしか作られない現状です。今回は、タイトルの元となったニュースの紹介と日本の時計師2名の技術を伝えていくことに対する意見をまとめました。

スイス時計職人の後継者不足

 

時計師のフィリップ・デュフォー氏は50年に渡って手作りの時計作りを行ってきたが、技術を受け継いでくれる人がいないという。手作りの時計作りを続けている数少ない時計師の1人として、BBCの取材に応じた。

引用: BBC NEWS JAPAN

先日興味深いニュースがネットで公開されていました。独立時計師フィリップ・デュフォー氏がBBCのインタビューに応じたというもので、後継者不足であることが報道されています。デュフォー氏は、50年に渡って完全に手作りで時計を製作する独立時計師です。

www.bbc.com

 

時計作りの伝承

f:id:martybear:20180611023319j:plain

出典: PR Times 

6月10日の時の記念日にちなんでヒコ・みづのジュエリーカレッジで開催された「時計フェスタ610」に参加してきました。

f:id:martybear:20180611023007j:plain

出典: http://www.watch-hiko.jp/

その「時計フェスタ610」で開催されたイベントの一つで独立時計師の菊野昌宏氏と同学校の講師で時計師である牧原大造氏のトークショーを見てきました。

トークショーの最後、質疑応答でこの後継者、技術の伝承についての質問があったのでまとめたものを掲載します。

来場者の質問

「独立時計師の皆さんは、通常のメジャーブランドの時計と違って今後の機械式時計を継承していくということについては、どう考えていますか。弟子を取るなどは考えられていますか。」

菊野昌宏氏の答え

f:id:martybear:20180611023558j:plain

出典: PR Times

「機械式時計なので、メンテナンスは今後も必要。弟子を育てていくということは必要だと考えている。ただ今現状では、工房で誰かを雇ってというのはまだ早いかなと思っている。もう少し自分のやりたいことが減ってきて落ち着いてちょっと年を取ってきて、厳しくなってきたなと思ったら手伝ってもらうかもしれない。今は、自分の手で自分の時計を届けるということを集中してやりたいと考えている。買ってくれるお客様には、リスクを伝えている。いきなり明日自分が死んだりするかもしれません。そうなったときに現時点でオーバーオールなどができなくなってしまうかもしれないと。そこの保証は大手のメーカーのようにはできないが、それでもよければ買ってくださいと工房に来ていただく方には直接伝えているなのでそこはネック。一人でやっている以上どうしても不足の事態は起きてしまうとは思っている。極力なんとかできるようにしていかないといけないのは当然だとは思っている。難しいところではあるが、現在週に1度ここ(ヒコ・みづのジュエリーカレッジ)に来て研修生に時計作りのやり方などを教えている。直接的ではないが、将来彼らが面倒を見てくれたらいいなぁとも考えている。」

牧原大造氏の答え

f:id:martybear:20180611023906j:plain
出典: https://faavo.jp/

「根底としては、誰でも修理できるような時計を作れればなと考えているし、部品の磨き方や装飾の仕方はスイスのフィリップ・デュフォーさんから教わったであったり、見て習ったというのがあるため、それを学生に聞かれた際には惜しげもなく隠しもせず教えていこうと思っている。部品の作り方などはインターネットなどで色々見れるようにはなったが、それが嘘か真かは分からないので自分が経験したやり方でよければ伝えますよというスタンスでデータなど紙に残すようにはしている。それは自分自身の中での備忘録としても必ず必要なものであるためパソコンだけに限らず手に書いたものもほとんど残している。それを見せてほしいと言われたら見せます。隠すようなことでもないし、ちょっと考えれば全然誰でも出来ることであるから。」

まとめ

今回のBBC NEWSの記事に対する感想ですが、まずタイトルで大きく誤認させる恐れがありそうだなと感じました。
動画をみて文章まで読むとこの記事がスイスの時計職人デュフォー氏の後継者がいないという話であることがはじめて分かり、スイスの時計師が年々減っているというデータなどは記事内にはありません。
時計好きの方であればデュフォー氏が、時計の部品をねじひとつから作り上げる独立時計師でありメジャーブランドなどで働いている時計師たちとは少し違うということがお分かりかもしれませんが、そうでない人が目にするニュースとしては正確に読者に伝わっていないのではないかなと。

スイスには時計学校がいくつもあり、卒業生はメジャーブランドなどに就職をするため時計師というくくりでの後継者はいるのではないかと思います。(客観的データを持ち合わせていないのですが...)
一方で、こと独立時計師ともなればいってしまえば伝統産業の職人のような立場であり、下の世代へ受け継ぐという意思を持って長期で取り組んでいくことがなければそれは一代で途絶えてしまうというのは致し方ないことなのではないかと感じました。(デュフォー氏が全くしていないという話ではありません。)それは日本の伝統産業でも同じことがいえると思います。

そんな記事を見た中でタイムリーに日本の時計師のお二人のご意見を伺ったのであわせて記載しました。まだ若いお二人の時計師が自身の時計作りへの情熱を傾けながらも次の世代へと技術の伝承を考えられているのは素晴らしいなと思いつつ、やはりこういった職人芸・伝統産業といったものの後継者に関する課題というのは常々どこにでも深刻なものがあるということも感じました。
動画の中でデュフォー氏自身も、美しい職業であり簡単ではなく一生をかけて学ぶものであると仰っていますが、一生をかけて学び習得していくものであるからこそ次の世代を考えるのは早くなければならないのではないかと思いました。
皆さんはどうお考えでしょうか。

※フィリップ・デュフォー氏の後継者には、娘のマガリ氏がいたと思っていたのですが、現在はパテック・フィリップの複雑時計修理部門に勤務されているそうです。(「時計Begin」2015年夏号『受け継ぐ時計 フィリップ・デュフール』より)

【レポート】サントスドゥカルティエの期間限定ポップアップイベントに行ってきました

 f:id:martybear:20180613214821j:plain 
出典: http://www.cartier.jp/

今年2018年に発表されたサントス ドゥ カルティエの期間限定ポップアップイベントが、カルティエブティック六本木ヒルズ店にて開催されていたので行ってきました。

新作の記事はこちら

サントス ドゥ カルティエの2018年新作とその起源を振り返る - 腕時計の読みもの

 

イベント概要

www.youtube.com

会期: 2018年4月27日(金)〜5月31日(木)
場所カルティエ ブティック 六本木ヒルズ店
住所東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ウェストウォーク2階

六本木ヒルズカルティエブティック

f:id:martybear:20180504153139j:image

ゴールデンウィークなので混雑を心配していましたが、六本木ヒルズ自体そんなに人が多くいるという感じではありませんでした。

昨年のタンク100周年の際にもポップアップイベントに行きましたが、恐らく香取慎吾氏とのコラボだったためにそのファンが多かったのかなと思います。

今メンズの1番の売れ筋は、バロン ブルー ドゥ カルティエだそう。主にアジア圏の観光客の方が購入されるんだとか。メンズラインナップではカリブルドゥカルティエが人気と予想していたので意外でした。

展示

f:id:martybear:20180504153756j:image

ブティックの外には、いくつものディスプレイがありサントスのブレスレットの新機能やデザインなどのビデオが再生されていました。

f:id:martybear:20180504154135j:image

店内には、ライト兄弟と並ぶ名声を得た飛行家アルベルト・サントス=デュモンの飛行機「14-bis」の大きな模型や彼の肖像画などが展示されています。

f:id:martybear:20180504154556j:image

出典: http://www.cartier.jp

プロモーションビデオや上の写真のような煙のパフォーマンスなどは残念ながら私が行った際は行われていませんでしたが、店内には新作を試着する方が多くいました。

サントスを試着

 

Bucherer UKさん(@bucherer_uk)がシェアした投稿 -

商品の撮影がNGだったため実際の私の試着画像はありませんが、私は上部写真と同じコンビモデルを試着しました。

大部分がステンレスなのて非常に軽く陳列時は少し大きすぎるかなという印象のケースも腕のフィット感が良く使い勝手は良さそうでした。

 

@______kingsman______がシェアした投稿 -

上の写真は、先代のサントスですがこちらの方がベゼルやコマの大きさが大きくより男らしい印象があります。一方の新作はよりエレガントな印象が増しているように思いました。

パンフレット

f:id:martybear:20180504154056j:image

イベント限定のパンフレットをいただきました。

f:id:martybear:20180504161625j:image

f:id:martybear:20180504161640j:image

名前の由来となったサントス=デュモンについての紹介や

f:id:martybear:20180504161714j:image

新作の紹介ページ。

後ろの方には、インタビュー記事やサンフランシスコで行われたイベントのレポートなども掲載されています。

新作紹介記事はこちら

www.thewatchblog.net

 

以下のアイコンを押すと読者になります。